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巡礼や雨風食堂彼岸花

四国八十八カ所のお遍路さんに代表される巡礼は、気候のいい春が最適です。秋の巡礼には、どこかさびいしい風情がただよいます。深い決意を秘めて、歩きつづけているような。
「雨風(あめかぜ)食堂」は、江戸末期の上方落語からの言葉から。酒を出しながら甘いものや飯、うどんなどなんでも食べさせる食堂のことです。

七十二候【玄鳥去】に入ります。
「つばめさる」と読みます。4月4日の「白露」の末候「玄鳥至(つばめきたたる)」で日本にやってきました。いよいよ帰ります。
一年を72に分ける七十二候の45番目です。二十四節気「白露」の末候になります。9月22日まで。

玄鳥去:Tsubame saru “Swallows leave.” (leave:去る)
September 18-22

玄は「黒」で、「天の色」「天空」の意味もあります。ツバメは日本でお腹いっぱい食べて、食べさせて子育ても終わりました。早いものは7月後半から、遅くとも10月ごろまでには去っていきます。翌年もどってくる親ツバメは10%、子ツバメは2%以下とのこと。(倉嶋厚・季節みちくさ事典より)。入れかわりに白鳥や鶴、雁(かり)などの冬鳥が渡ってきます。

     秋遍路目のふち残る曼殊沙華
           風をいだくも歩みをやめず

「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」は、彼岸花の梵語(サンスクリット語)です。manjusakaといいます。「天界に咲く赤い花」という意味です。おめでたいことが起こる兆しに花が天から降ってくる、という仏教の経典から。

台風14号がきています。きのうは台風襲来の特異日でした。特異日とは、偶然とは思えない高い確率で定まった気象現象が起こる日のこと。今回もそうなりました。過去には、枕崎台風、カスリーン台風など名だたる台風がきたのはこの日前後のことでした。

あなたが幸せでありますように 
琵琶湖のほとりの草庵にて
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