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うちでは誰も野菜を切れない #家事分担の気づき

野菜を切ることが大の苦手、いただいた果物は皮を剥くのが面倒で放置して腐らせてしまう。私もそんな一人だった。親戚からマンゴーやスイカが毎年のように届くが、ほぼ確実に腐らせていた。来世では絶対に果物に呪われると思う。夫も同様である。小学一年生を筆頭とした子供たち3人は、もちろん無理。つまり、うちでは誰も野菜を切れない。

カット野菜や冷凍野菜を試したこともあった。でもカット野菜は傷むのが早いし、冷凍野菜は冷凍庫のキャパを取る。そもそも冷凍庫は夫や子供たちのアイスやポテトや餃子など、オーガニック教育をしているママが見たら卒倒しそうなジャンクフードたちで埋め尽くされているから、スペースがない。

"自分で料理を作らない癖に、食にうるさい夫(グレート・マザーの弊害だ)"と度重なる夫婦喧嘩を重ねて、たどり着いた結論は、第三者を巻き込むこと。つまり、家事代行だった。

今は週に二回、家事代行のおばあちゃんに来てもらって、野菜と果物を切ってもらっている。夫は「切ったものを放置しておくと味が落ちる」と毎回ぶつぶつ文句を言うが、とりあえず放置している。家事を家族だけで分担する必要はない。

苦手なものをいくらやっても、大して上手にならない。別に料理研究家になるわけじゃないのだから、他の誰かに任せれば良い。ゴールセッティングを間違えてはいけない。家のゴールは美味しいものが食べれて、あったかいお風呂に入れて、ふかふかの布団で眠れること。これさえ達成できれば良い。プロセスで誰かが無理をする必要はない。

家事分担アプリを使ったり、家事を紙に書き出してみたこともあったが、うまくいかなかった。たいして家事をやっていない夫が「昨日はゴミを出した」「今朝は食器を洗った」といちいちアピールをしてくるのがウザかったし(毎日やらないと意味がないのだ)、「排水溝の髪を取る」「カーペットの埃を取る」など目に見えない項目が多すぎて、いちいち可視化するのが手間だった。

家事代行の一番のメリットは、私のやった家事にケチをつける夫も「あ、それ林さん(仮名・お掃除のおばあちゃん)がやったよ」と言えば「そっか……じゃあ仕方ないか」となってくれることだ。これは大きい。責任を他人に転嫁できる。

独りで抱え込む必要はない。分担がうまくいかない家もあるだろう。というか、きれいに分担できない家庭がほとんどじゃないかと思う。人間は機械じゃないんだから、体調が優れない日もあるし、気が乗らない日もあるだろう。しかし家事代行の人は、どんな日も家事をやってくれる。

だからぜひ、家事代行を試してみて欲しい。お金は確かにかかるけど、福利厚生や行政のサービスを使えば安く済むケースもある。うちは全額補助なしで払っているけれど、それは家事代行のお陰で、離婚直前まで行きかけた家庭崩壊を防げたことが大きい。

当時のドロドロはこちらで書いているので、興味がある人はどうぞ。

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#家事分担の気づき



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