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ビジネスマンの皆さんへ 【要約】具体⇄抽象トレーニング

「具体⇄抽象」トレーニング
思考力が飛躍的にアップする29問
細谷 功 著

こんにちは、たまです。
静岡在住の何者でもない25歳です。
今回は細谷功さんの「具体⇄抽象トレーニング」思考力が飛躍的にアップする29問と言う本について、要約してみました。
タイトルにもある通り、ビジネスマンの皆さんにおすすめです!

読んでみた感想

”腑に落ちる”  ”実践的”

お世話になっている方々3名から勧められ、「そんなに良書なの?」と驚きつつ読み始めた本。
Amazonでは2000件以上のレビューがありながら、★4.3をつけているベストセラー。「面白い」と共に、それ以上に「なるほど!」という気づきが多い本だった。

この本は、「抽象」と「具体」という、よく対比される2つの表現について語られている。これを読むと、それらの関係性、身の回りで日々起きているコミュニケーションギャップの原因、そして自分が抽象的な考え方をする人間なのか、具体的な考え方をする人間なのか、が分かる。
この内容を理解し、日々の生活に活かすことができれば、世の中の見え方が変わるだろう。
多くの方が私に勧めてくださった理由がわかった。
だから私も、今このように、この記事を読んでくださっているあなたにご紹介している。

具体の世界に生きる私にとっては少し難易度が高く、(この意味は後々わかると思う)読むのに時間がかかったが、私なりにまとめてみた。
特にビジネスマンの皆さんは「あ〜、そう言うことか〜」となってくれると思う。


抽象と具体は相反する概念なのか

「抽象」と「具体」というと、相反する2つの概念のように思われる。
図にするとこんな感じだ。

図1

しかし実はこの2つの関係はこのようになっている

図2

身近なもので例えてみよう。
私がチョコレートが大好きなのでチョコレートで🍫(笑)

チョコレート は お菓子の一種である
お菓子    は 加工食品の一種である
加工食品   は 食べ物の一種である

これを図にするとこうなる

図3 (わかりやすくするため本来の要素の内の一部のみを書き出し簡略化している)

チョコという具体的なものが属しているカテゴリーの抽象度を上げていくと、
どんどん三角形を頂点に向かって登っていく。

抽象と具体は、相反する2つの概念ではなく、「抽象を頂点としたピラミッドの中に具体が含まれる」という構造になっている。

よく、同じ会話に参加していても、人によってこのピラミッドの中の違う部分を切り取り、自分が切り取った側面だけを見て話をしている場合がある。

部長「現在、我が社はクッキーが主力商品となっている加工食品メーカーで
   あるが、ここで全く新しい商品を考えてみよう」
部下A「はい!やはり定番人気の商品がいいと思います!チョコレート系は
   どうでしょうか。」
部長「そうだね、チョコレートもいいが、一旦もっと枠を広げて考えよう」
部下A「わかりました!じゃあグミはどうですか?オフィスで小腹が空いた時の
   おやつにぴったりです!」
部長(うーん、枠を広げてというのはそうではなく…なんか違うんだよなぁ)

部下Aさんは「チョコ」「クッキー」というように、図3で言う、3段目の横の広がりでの話をしている。
しかし部長の言う「枠を広げる」は「チョコ」や「クッキー」といった3段目の横の広がりだけでなく、冷凍食品や肉加工品といった2段目も視野に入れようと言う意味合いである。ピラミッドの中で部下Aと部長が見ている部分が違うため、コミュニケーションギャップが生じている。

そして、厄介なのは、抽象度の高い2段目を見ている部長は、3段目の階層も見えるが、3段目を見ている部下Aは、2段目より上の階層が見えないことだ。

具体レベルにいる人間は、抽象レベルの階層を見上げても、マジックミラー状態になっており、抽象化レベルの世界が見えないのである。

図4

「上司の指示がふんわりし過ぎててよくわからない」と嘆いている部下は、大概の場合、手段やタスク(具体)レベルで仕事を見ている。(私もそうだとこの本を読んで気付いた)
彼、彼女らは、「目的」や「戦略」といった抽象レベルで仕事を見ている上司の世界は見えない。

では具体レベルの指示をすればいいかというと難しい。
具体的な指示をすればするほど、出てくる成果物は予想の範囲を超えない限定的なものになる。もちろんそれが良い場合もあるが、そうでない方が好ましい場合もある。
一体どう言うことか。

抽象度が高いと言うことは、解釈の自由度が大きくなる、よって、選択肢の数も
豊富になる。

そのため、抽象的な指示を出せば出すほど、結果の振れ幅が大きい。

図5

上司が指示を出した位置を起点に、部下が出す成果の振れ幅が決まる

図6
抽象度の高い位置で指示を出している
→成果の振れ幅が大きい
図7
抽象度の低い位置で指示を出している
→成果の振れ幅が小さい

抽象的な指示をすれば、いい意味でも悪い意味でもサプライズな結果が起こりうる、逆に具体的な指示をすれば、サプライズは起こりにくい。

確実で限定された成果が欲しい場合は具体的な指示を出すべきだし、自由な発想による成果が欲しい時は抽象的な指示を出した方が面白い発想が出てきやすいだろう。

そして重要なのは、両者の抽象・具体の理解度が一致するレベルで指示を出すことである。

上司の三角形と部下の三角形の間に隙間が大きく空いてしまった時、その指示はきちんと伝わらず、部下は上司の言っている意味や意図が理解できない。
部下が今理解できるところより、少しだけ上の抽象度の指示を与えることで、部下の三角形の起点を上に持ってくる訓練になる。

抽象と具体の往復

抽象的に物事を見ている人は、先週出席した「犬好きの人を集めた盛大なパーティ」も、今週開催される「12月生まれのみを集めたオンラインパジャマ交流会」も同じに見えるだろう。
一方で、具体的に物事を見ている人は「華やかなパーティ」「オンラインパジャマ交流会」では全然違う!と言う。(犬好きと12月生まれも然り)

抽象化とは、共通点を見つけることであり、
具体化とは、差異を見つけることである。


新しいアイデアを生み出すのが上手な人や、ビジネスが上手な人は、
抽象と具体を往復する能力が高い。
複数の具体的事象を抽象化し、共通点や法則を見出し、それを別の分野に持っていき、具体化して適用する。

抽象と具体の行き来ができる人は、
犬好き限定パーティと、12月生まれ限定オンラインパジャマパーティを、
「特定のコンセプトに該当する人のみを集めた催し物」と捉え、この共通点を、「今度主催する婚活パーティで使おう」と考えるかもしれない。

この抽象と具体の能力は、トレーニングによって養うことができる。

具体⇄抽象トレーニング

この往復する力を身につけるためのトレーニングの一つを最後に紹介したい。
本書の中でも、後半は抽象⇄具体のトレーニングがメインになっている。

それは「一見全く関係のない2つのものの共通点を見つける」と言うことだ。
両者の本質や特徴を抽象化し、共通点を探すのだ。
とりあえず、やってみよう!(笑)

考え方はこちら(適当に選んだ2つの身の回りのものをAとBとする)
① Aについて、その特徴を洗い出す
② ①で洗い出した特徴について、 Bにも当てはまるものを考える
 (難しければ、Aの特徴を洗い出した後、その特徴に当てはまるBを探す)

コツは、AとBのうち限定的なものから先にその特徴を洗い出すということ。
例えば、”登山用の”リュック、”夏の”富士山 などだ。
そのほうが選択肢を狭めることができる。

やってみるとゲームみたいで面白い。
では、最後に私から一つ問題を出してこの記事は終わりにしよう。

問題 「Netflix と カラオケ の共通点は?」
(答えが気になる方はインスタでDMください(笑))

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最後まで読んでくださり、ほんとうにありがとうございます!
この記事が少しでも皆さんの学びのお役に立てれば幸いです😊


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