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夜、歩道橋で

夜の歩道橋が好きだ。今日は風が気持ちいい。少し立ち止まる。視界に何か入った。小さな猫だ。小指の爪くらいか。目を凝らさなければ見落としていただろう。猫は手すりの上で、寝息を立てて静かに眠っている。起こさないよう、僕は静かにその場を立ち去った。眠っている猫を起こすのは野暮ってものだ。

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