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ベートーヴェンを毎日聴く247(2020年9月3日)

『ベートーヴェン/ルール・ブリタニアの主題による5つの変奏曲 WoO79』を聴いた。

昨日の「イギリス国歌の主題による7つの変奏曲」同様、イギリス国民には親しい曲を元にした変奏曲。

イギリスの音楽祭「プロムス」では「威風堂々」と共に、必ず演奏される曲。会場中が国旗が振られる中大合唱になる。スター歌手がコスプレで登場するのが面白い。ファン・ディエゴ・フローレスは出身地ペルーの昔の王様のよう。

「ルール・ブリタニア」はイギリスのトーマス・アーンが作曲したオペラ「アルフレッド」の最後に歌われる曲。

統べよ、ブリタニア!統べよ、大海を。イギリス人は決して奴隷にはならない。

と勇ましく歌われる。まさに大航海時代以降、「日が沈まぬ国」のひとつとしての勢いを誇ったイギリスを象徴するような曲で、イギリス国民にとっては思わず熱くなってしまうだろう。

ベートーヴェンはイギリスにあこがれていて、いつか行けることを楽しみにしていた。イギリス民謡の編曲を多数行ったり、ロンドンのフィルハーモニー協会から交響曲作曲の依頼を受けたりしていた。これはのちの第九であるのだが、体調の悪化に伴い結局イギリスへ渡ることはできなかった。

この変奏曲も元の曲に合わせたような勇ましい雰囲気。この作曲をしながら、勢いある大国イギリスの風景を想像していたに違いない。

AntonTyによるPixabayからの画像


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