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【美術】ゴッホが好きだと確認できた展覧会

書こう書こうと思いつつ、
気づけばかなり時間が経ってしまいました…。
もう会期も終わっちゃってますが、簡単に記録を残しておきます。


1月某日、場所は新宿。
1人でそそくさと人混みをすり抜け、Googleマップを頼りに辿り着いたのはSOMPO美術館。

入口

「ゴッホと静物画展」

私はゴッホがとても好きです。

中学生のとき、地元の美術館で買ってもらったゴッホの付箋を嬉々として持ち歩いてたら、ある先生に目をつけられこう言われました。
「そういう感性は大事にしなよ。」と。
今なお一番好きな画家がゴッホなのは、その言葉の呪縛なのか、はたまた私の揺らぎない何かが確かにゴッホに惹かれ続けているのか…。

本物のゴッホ作品を一度にこんなにたくさん見たのは今回が初めてだったのですが、私がゴッホが好きな理由は後者であることを確かめられました。


画家の情熱

本展示で強く感じたのは、絵画に対して真摯に取り組む画家の姿勢。

初期の作品からのタッチや色の使い方の変化、
植物を描く中で行われる色彩の研究、
他の画家からの影響を自分の絵に積極的に取り込む柔軟さ・・・。

左がゴッホ、右がモネ



彼の静物画群からは、基礎や理論もおろそかにせず絵画というものとまっすぐ向き合い試行錯誤を重ねる画家の姿が見てとれるようでした。
そして、それと同時に自分の表現を探求しようと渇望する彼の「心」を強く感じました。
画家として生きた時間は長くなかったはずなのに膨大な数の作品を遺していることからも、その情熱は他を圧倒するものだったことと思います。
また、その情熱の方向が、「世間やアカデミーにウケたい」といった打算的なもの、或いは他を排斥するような傲慢なものではなく、自分自身の表現を追い求める純粋なものであった点もゴッホという画家が今なお光り輝き続ける理由なのだろうなと考えました。

孤独の空気

光り輝くとはいったものの、彼の絵は単に明るいわけではありません。
暗闇の中でポツンポツンと輝きを放つ、まさに「星月夜」のような独特な明かりなのです。

この暗闇の感じは彼の「孤独」に由来するものなのでしょうか。
彼の人生は後世の人々によって様々に語り継がれており、そうした情報からおそらく孤独に苦悩した人生だったのだろうなと察します。
何より、今回展示されていた静物画「靴」と「三冊の本」から、描いた対象物からその孤独な人生観がありありと示されているようだと私は感じました。

描くためにわざわざ靴をくたびらせたゴッホ

「孤独」は人を自由にさせてくれることもあれば、苦しみで覆いつぶしてしまうこともあると思います。
あの美しい輝きは孤独の中に灯る情熱そのものなのかもしれません。

私はやはりゴッホに惹かれ、憧れます。


おまけ:「ひまわり」のミニチュア

本展覧会の目玉といえば、SOMPO美術館が所有している「ひまわり」

本物だ…!
長蛇の列ができてました。

私はその隣に並んでいた「アイリス」の流れるような青色により惹かれましたが、いずれにしてもやはり名画ですね。すごかったです。
この「ひまわり」で印象的だったのは、
背景の黄色が思ってたより青みがかってたのと、ヒマワリがボツボツと重量感あったのと、左の花がまるで人の横顔みたいだったこと。
ゴッホがゴーギャンと同居している冬頃の季節に描かれたものだと言われているので、少しずつ心が離れていくゴーギャンの姿を反映してるんじゃないかな〜なんて妄想してました。


そんな本展覧会の目玉でありゴッホの代表作のひとつである「ひまわり」を、恐縮ながら好奇心に抗えず私の趣味である粘土細工で再現してみることにしました。

ミニチュア版「ゴッホのひまわり」
作る過程で、1つ1つの花がどう描かれてるかよく観察できて面白かったです!
立体物なので裏側も…!

絵画に描かれてるものを粘土で作ったのは初めてでしたが、作る過程でその作品をよく観察できるので新たな鑑賞方法としてアリだなと思いました!
あとは、(拙くとも)手元にあの作品がモノとしてあるっていうのがテンション上がります!!


今後も名画シリーズ挑戦したいな〜と思いつつ、ゴッホみたいに自分の表現を探求していきたいので試行錯誤しながら頑張ります💪
(また、良き展覧会に出会ったときにはこのシリーズ復活するかも?)

それでは、また!

追記
粘土作品を紹介する記事を更新したのでよければ覗いてみてください!




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