見出し画像

「たら・れば作文」のススメ~永久の命があったなら~

1歳10カ月の次女と過ごす日常において、日中のほとんどは育児に時間を割いています。noteを書いたり、原稿をまとめたり、作文レッスンの準備、勉強したり…などなど、したいことは主に彼女が昼寝をする1~2時間のあいだで進めます。でもそれじゃあとても完了できない。必然、夜、娘たちを寝かしつけた後にその続きに取り掛かります。すると…まぁ連日夜更かし気味。 

以前はそれでもよかったんだけれど、やっぱり最近、体調を崩すことが増えてきた気がしなくもない。

「預けないの?」って言われるし、そうよな、預けたらかなり自由時間増えるよなって思うんだけれど、今のところ、保育園にお願いするつもりがない私。じゃぁでも限りあるこの時間を最大限に生かすためにすることは、仕事の量、内容を吟味するってところだと思う。

何に時間を割くのか?

を考えることはすなわち、何を大事にしたいのかという私の価値観を問うことだから、しっかり考えたいとも思っている。

そんなことを考えてたらこんな映画を観た。

「PAN~ネバーランド、夢のはじまり」

体調くずした今日の過ごしかたは、ただただプライム沼(一日中、プライムビデオなどを観て過ごす状態)に娘たちとつかるというもの。娘たちと一緒だから、自分一人だけでは普段、あまり観ようともしない作品をチョイスする。(私ってば最近もっぱら中国の宮廷モノを選んでおります。)

ってことで、子どもも楽しめそうな「PAN~ネバーランド、夢のはじまり」という2時間ほどの作品を観た。

いやぁ、おもしろかった!映像がすっごくきれいだったな。これは映画館で観たなら圧巻だったろう。

内容はね、ピーターパンがピーターパンになるまでの物語、なんですね。私たちが子ども時代に観て来たハウス食品のピーターパン(わかる?)とも、もちろんディズニーのそれともちょっと違った。

フック船長が仲間だったし、ウェンディは出てこなかった。タイガーリリーは出てきたけど。

で、この作品で私が興味惹かれたのは誰よりなにより、悪役の「黒ひげ」。

以下、内容に踏み込むのでこれから観る方はお気をつけ遊ばせ。

人間が持つ、消せない欲望

ヒュージャックマン演じる黒ひげ。

世界各地、あらゆるところ、そしてあらゆる「時代」から、子どもたちをさらってきては彼らに労働を強いて、自分の底のない欲望をかなえ続けようとする。

黒ひげが持っている渇望というのは、「永遠の命」であって、妖精の粉を吸うことで若さは保たれるのだけれど(そしてこの妖精の粉を集めるために子どもたちが集められてるってわけだ)永遠の若さとか、永久に続く命を求める悪役というのはこの作品以外にも時々(けっこう)現れる。人間が捨てきれない危険な願望だからかもしれないね。

そして、PANを観ながら、ずっと生きるってどんな感じかなぁなんてことをちょっと考えてみた。

もしも〇〇だったらを考えるとおもしろいことが起こる

作文教室でも、思考を飛ばすために「たら・れば作文」というものを子どもたちに書いてもらうことがある。

「もしも水がこの世になかったら」
「私がシャーペンになったら」

あり得ない想定をしたり、当たり前にあると思っているものなどがなかったり、反対に、そんなものは存在しないと信じ切っているものが実はあったら…を考えたり。「たら・れば」を様々に考えてみると、普段は思いもしないことが頭に浮かんだりしますよね。

これをすると、前提が大きく変わると、思考が自由になる。だから、おもしろい内容を、子どもたちから引き出すことができたりする。

で、永遠の命、です。

もしあなたがこれからもずっと生き続けるなら。


ずっと若いままで、ずっと変わらずこの人生が続くとしたら、どんな人生を歩もうとすると思いますか?

ひとつ思うのは、成長しようなんてことも思わないだろうし、夢を持とうとも思わなさそう。「いつかできるしねぇ。今やらなくてもよくね?」とかってなりそう。

人間社会において、技術力の発展もないだろうなぁ。だってずっと続くんだもの。何かを改善しようとする必要がない。「時は金にあらず」だから、常識も変わるだろう。時間のかわりに、何が重んぜられる世の中になるだろう。

いろいろ、考えるテーマが出てきそうですね。

で、物語においてはたいてい、「終わりがあるから、人間の命というのは愛しいものなのだ!」ってヒーローたちが言うんだよね。そして、やっぱり私もそう、思うんだな。

いつか終わるから

良いこともそうでないこともすべていつか終わるので、「より良いもの」を目指して生きようとするところに、人の尊さがある気がしている。

あぁ愛しきこの限りある人生。
プライム沼にはまってる場合じゃないな!!
ってことでまた明日から、頑張ろう。「より良き」を目指してね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?