【コラム】”サードプレイス”のはなし
こんにちは、DIY内装資材のECショップ、ハロハロの中の人・Kです。
突然ですが、皆さんは仕事や勉強で集中したいとき、どんな場所を思い浮かべますか。
ここは「自宅」と即答したいところですが、自宅はかえって自由すぎたり、気になることが次々出てきて集中できない、という方も多いと思います。
テスト勉強をしようとして気付いたら部屋掃除をしていたとか、一息つくつもりがガッツリ寝落ちしてしたなどの状況がまさにそれです。
「サードプレイス」の誕生
そんな自宅をあえて選ばずに、学生は図書館や塾の自習室に居残りして勉強する人も多いと聞きます。
あるいは大人になると喫茶店やラウンジに寄ってコーヒー片手にパソコンで仕事したり、休日には読書を嗜んだりします。
言うなれば、自宅以外にも自分の居場所を求めるような時代が到来したのです。
私がまだ小さい時は、外で勉強できる場所で思いつくのはせいぜい図書館ぐらいで、選択肢はまだまだ少なかったように思います。
マクドナルドやモスバーガーといった若者傾向のお店は今も当時も人気で、中にはそこで勉強していた子もいましたが、食事を提供するお店で長居することはあまり褒められた行為ではありませんでした。
今でも「居眠り禁止」や「120分で交代制」というお店からの呼びかけが物議を醸すこともありますが、その話は一旦置いておきます・・
その後、スターバックス、ドトール、タリーズなどのオシャレで気軽にくつろげるカフェが人気を博し、私も含めて老若男女の多くの人が利用するようになりました。
こういった自宅以外にも落ち着ける場所、もといスターバックスのコンセプトにもなっている「サードプレイス」という概念が、空間づくりでも意識されるようになってきたわけです。
皆さんも知らず知らずのうちに「お気に入りの場所」や「居心地の良い場所」として昔から定着している場所があれば、それが皆さんにとってのサードプレイスになると思います。
サードプレイスとインテリア
人によってサードプレイスは全然違います。
先程の概念にもありますが、プレイスと言ってもお店や場所を指すとは限りません。
集会や習い事、釣りをする時間といったものも含まれます。
そんなサードプレイスの考えですが、実際にインテリア業界が果たしてきた役割と成果はとても大きいと思います。
というのは、サードプレイスのニーズの高まりによって、インテリア業界もそれに応えるように進化を遂げてきました。
たとえば・・
空港や商業施設では、当たり前のようにくつろぎやすいラウンジが整備されるようになりました。
マンションのエントランスには高級感のあるソファや応接セットが置かれるようになり、住民やゲストを迎える豪華な玄関として、そのマンションのおもてなし精神や安心感を与えるようになっています。
ホテルや旅館では今やオンライン上の情報や写真のみで判断されがちなため、個性を出しながらもオシャレで清潔感のあるロビーや室内を意識したインテリア内装を特に重視するようになりました。
公共の図書館も、私がよく挙げる武雄市図書館のように内装にこだわったオシャレさにこだわって空間として居心地の良さを求めたり、病院の待合いも患者がリラックスできるようなインテリア趣向に気を遣われています。
このように挙げ出せばキリがありませんが、インテリアはサードプレイスに深い関わりがあり、裏を返せば「落ち着ける」「ストレスを開放する」手助けができる身近なものです。
ここで言うインテリアはもちろん家具や設備だけではありません。
内装デザインも、皆さんの心理やストレスに関わる重要なファクターだと考えます。
例えば、自然を取り入れた緑化を意識した内装や、色彩心理学にもとづいたカラーコーディネートなども含まれます。
ほんの数例のご紹介でしたが、いかがでしょうか。
まずは身の回りのサードプレイスを意識してみることで、自分が普段何を重視しているのか、どういう傾向を好むのか、が分かってくると思います。
インテリアに限らず、そうした日常の発見や意識が増えることで、皆さんの視野や考えが広がることに繋がれば嬉しい限りです。
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