今年も残すところあとわずかになってきました。
まさに忘年会のシーズンで忙しいですね。

ところで、忘年会はどういう意味ですか？

広辞苑によると忘年会とは・・
「その年の苦労を忘れるために年末に催す宴会」とあります。
つまり、その文字通り、一年の苦しかったことや嫌なことを忘れて、新しい気持ちで次の一年を迎えることを目的とした食事会や飲み会のことを意味しています。

どうも、ハロハロの中の人　X　です。
私はこの「忘年会」という言葉が大嫌いです。

今までの人生で忘れたい一年なんて一度もありません。
すべての苦労が今の自分を形成し、すべてが今の自分の宝物です。
通ってきたすべての道は自分に通ず、ということです。


もしかすると、他人から見たら「Ｘさん！忘年した方が良いですよ！！」なんて年は人より多くあったと思いますが、それでも、大切なものです。

とくに私は一度心肺停止して入院、奇跡的に一命を取り留めて復活を遂げた年もあるぐらい。
お気遣いで「忘れましょう」なんて言っていただきますが、忘れたくても忘れられない苦労は人生で人一倍盛りだくさんです。

でもそんな苦しかったこと、嫌なことすら、自分を形成する大切な一部なのです。

という訳で、「忘年会」という言葉は改変してしまいましょう！
広辞苑からも無くしてしまっても構いません。
そんなマニフェストの政党があれば素敵なのに、と思います。

「ゆく年くる年」にあるような「ゆく年会」というのでどうでしょう。
「行年会」 で こうねんかい、過ぎ去っていく年を振り返り懐かしむ会です。

懐かしむという意味では、
「懐年会」 で かいねんかい、というのも良いと思います。

なんだかんだで一番しっくりくるのはこちらです。

「反省会」

苦しかったこと、嫌なことを忘れようとするのはナンセンスです。
人間の記憶は恐ろしいもので、どんなに忘れた気でいても、同じ場面に直面した時にその忘れていた過去の蓋が開き、その苦しかったこと、嫌なことがフラッシュバックしてしまうのです。
その時の葛藤や負の感情すら、連鎖して思い出してしまいます。

記憶喪失の謎の女性がトラウマによって記憶を取り戻していき、物語の鍵を握る。
映画やアニメでありがちですが、間違ってはいないです。

『逃げるは恥だが役に立つ』
逃げることは自分を守る大切な行為です。
しかし、忘れて無かったことにすることはできません。

本当に自分の中で昇華するには、苦しかったことや嫌なことから一旦、逃亡したとしても、再度向き合い、「今ならこうできたな」「こういう解決方法もあったな」と、その記憶を前向きな反省材料に置きかえないと、ずっと似たような場面でフラッシュバックしてしまうのです。
それが自分の弱さになり、自分を嫌いになる大きな要素となります。

言うは易く行うは難し！


しかし、飲み会や宴会レベルで、忘年する会なんてものは無意味です！
もとい人生にとっての悪手の一つです。

一年の総決算に、この一年の忘れたいような過去、嫌な思い出に蓋をせずに向き合って、反省して次に切り替える。
同じ飲み会なら、そんな席があって良いのでは無いか、と思います。

私は、”記憶や失敗を供養する”とよく言ってます。

そして次回、同じ場面に遭遇した時に、嫌な記憶がフラッシュバックするのではなく、
「あの頃のグリーンボーイ時代の俺とは違うぜ！この失敗め！」と見せつけてやるのです。

忘年会をすでに反省会のように捉えている人もいるかもしれませんが、そんな「忘年しよう！」という習慣に物申す話でした。

みなさん、年末は外出が増えると思いますが、健康は気をつけてください。

それでは　良いお年を！