私「鬱ですか?」医者「気のせいw」

 物騒なタイトルですが、東京のとある病院の精神科にお世話になったときに医者から半笑いで言われた言葉です。結構、高齢な方だった気がします。

 「え、本当ですか?」と言ってしまったのは覚えています。
 ”気のせい”と言われるのはいいのですが、笑うのはナシだろ…..と。

 診察を受ける少し前。会社の夏休み中エピソードです。
 私は一度も外に外出することもなく、社員寮に備え付けられたテレビをただ眺めているだけで終わったことがあります。

 休みは5日間あったのですが、風呂は2日1回(普段は毎日入ります)入らずテレビをぼぉーと眺めるだけ、高校野球の試合をただ眺めるだけ。椅子に座って、適当な通販番組とか、夕方のワイドショーを見ているだけです。

 ゲームして遊ぶ、部屋の掃除する、読書する、文章を作成するといった人間的なことをせず、飯の3日に1回。ウーバーでハンバーガーを注文して齧るだけ。
 喜怒哀楽が死んでいて、辛うじて”テレビを見る”という消費行動が人間的な活動でした。

 これ書いて思っていたのですが、もうこれ鬱でしょう?
 (普通に朝、出社するときに吐いていました)
 
 『診断書よこせ!』みたいなことは間違っても言っていないです。はい。
 ちなみに話す前に気のせいッ!で終わったので、時間の無駄でした。

 それからというもの、医者に行けなくなりました。
 見放された感がすごくて、駅で山手線を何本か見送った記憶があります。そして、自分で動かなきゃ殺されるんだと痛感しました。

 気が滅入っているときに笑われるのって結構、来るんです。嘲笑され慣れている私でさえも、帰って風呂に入らず眠りました。

 ただ、ある意味で言うと行動しないと気が付かせてくれた気がしないでもないです。数か月後、かくかくしかじかと退職しました。

 再就職活動できる状態になるまで回復するのに半年以上かかりました。過去の日記だと感情の乱高下が滅茶苦茶な時期があったと思います。その時が多分、そうです。

 適切な治療を受けることができていたら、早く社会復帰できていたのかなと思っていて、再就職活動も条件が良い方向に進んでいくのではないかなと思ったりしています。後の祭りですがね。

 まぁ、普通の幸せを得ることができないと確定してしまった私は、いかに楽しく敗戦処理を楽しむのかしか考えていないです。
 目標は隠居です。
 人並みが無理なら、鴨長明みたいに静かに死んだように生きていきたいです。現代版の”方丈記”でも執筆できるように精進します。

 ここまで読んで頂いた中でお医者様がいましたら、お願いがあります。

 患者を笑い者にしないでください。頭が良くて、社会的立場もある貴方達からすれば私達のような負け犬はさぞ嘲笑したくなる存在であることは重々承知です。
 ですが、私達は藁にもすがるような気持ちで対価を払ってそこにいます。どうか、対面にいるときだけは笑わないでください。気のせいとか言わないで、話だけも聞いてあげてくださいお願いします。

 患者の皆様。笑われたら殴りましょう。
 そいつ、医者じゃないです。

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