今回は、佐田展隆『迷ったら茨の道を行け〜紳士服業界に旋風を巻き起こすオーダースーツSADAの挑戦〜』を紹介します。
著者はオーダースーツSADAの社長で、自社スーツの耐久性と運動性を自ら実証するために、社長自らyoutubeで様々なチャレンジをされています。
youtubeでの挑戦を見て、著者の生き方に興味が湧き、この本を手に取りました。
本書は、著者の座右の銘である「迷ったら茨の道を行け」という言葉の意味を、仕事や生き方を通じて伝えています。
本書はこんな人にオススメ
・パワフルな経営者の生き方に興味がある
・弱い自分を鼓舞したい
・人生の重要な場面での決断の指標を得たい
本書の3つのポイント
1 人間は怠惰な生き物である。
2 苦しい道を選んで得るものは多い
3 5つのマインドの規範を意識する
人間は怠惰な生き物である
著者は人間が本来的に怠惰な生き物であるとした上で、茨の道を行くことの意義を述べています。
著者に限らず、生きている限り、誰にでも決断の機会は訪れます。
生きる上での指針を持っていることは、選択を行う際に非常に役立つものになります。
茨の道を行くとは
著者は、自身の半生で学んだことを「マインドの規範」としてまとめ、全社員に配布しているという。
それは、このマインドを磨き上げることが、自分も周囲も幸せにできる道だと著者が信じているためです。
①おもてなしの心
②自責に思考
③チャレンジスピリット
④ポジティブシンキング
⑤執着心
以下、5つのマインドを深堀していきたいと思います。
①おもてなしの心
著者は人のために全力で動いている人には、他の人の心を動かすと思える経験をしました。
そういった経験を通じて、他者への思いやり、お客様への「おもてなし」の心を発揮できるようになるべきだと考えるようになりました。
そのためには、まずは自分自信を思いやれる心が必要だという気づきを得ます。
②自責の思考
自責とは「自分」を「責める」と書きますが、著者の思考法はそれとは少し異なります。
あくまで自分のコントロールできることに集中することが重要であると言います。
スポーツを例にとれば、「サッカーはどうして手を使ってはいけないのか」とか「野球はなぜ時計回りにベースを回ってはいけないのか」など、「ルール」に文句を行っても無意味なのは当たり前のことです。
そのルールの中で、自分が何ができるか、どのようにすれば最大のパフォーマンスを発揮できるかを考えることが、幸福への繋がると著者は言います。
この考え方は、意外と実践できていない人は多いのではないでしょうか。
当たり前のことですが「自分のできることに集中する」ことが重要であると、改めて気付かされました。
③チャレンジスピリット
環境は常に変化しており、その変化に対応するためには、挑戦が必要であると著者は言います。
しかし、リスクを無視した無謀な行為はチャレンジスピリットあふれる行為とは呼ばれません。
必要なのは、ただ闇雲にチャレンジすることではありません。
それに伴う、リスクも正しく察知する必要があると言います。
リスクを正しく分析した上でチャレンジしなければ、その挑戦は失敗に終わる可能性が高いと言えます。
成功するためには正しい努力をする必要があります。
そのためにも、これは特に必要なマインドだと感じました。
④ポジティブシンキング
著者は、ポジティブシンキングをできるようになるためには、必要な力が2つあると言いいます。
失敗は成功の過程であると良く言われます。
解釈次第で「失敗」とも「成功」とも捉えることができます。
それならば、なるべく良い方に物事を解釈することが重要になってきそうです
このマインドからもポジティブに物事を捉えられるかは、自分の意志次第であることが良く分かります。
⑤執着心
先ほどのポジティブシンキングとも通じますが、まずは諦めない心が重要ということでしょうか。
過去の偉人たちも不屈の精神を持っていたようですね。
可能性を見出したのであれば、どんなに道のりが遠くてもチャレンジをし続けることが重要ということですね。
全体を通して
著者の経験を通じて、5つのマインドを見てきましたが、一つ一つが非常に共感できる内容になっています。
5つのマインドは実行することは容易ではありません。
しかし、何かを成し遂げようとした場合には、困難さを正しく認識して努力するしかありません。
5つのマインドを逆に捉えると、成功しない人は「利己的で、他責で、チャレンジをせず、ネガティブで、すぐに諦める人」ということになります。
非常に耳が痛いですが、このような生き方に憧れを抱くことはできません。
「茨の道をいく」
何かの選択を迫られた際には、この言葉を思い出してみようと思います。
この言葉を道標に人生を歩いていくのも、悪くないなと本書を通じて感じました。