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私と場面緘黙症③

当時はどんな感覚だったの?

 緘黙当事者によると、話そう思うと喉がギュッとしまる感じになっていたという話をよく聞く気がしますが、私の場合はあまりそのような感じはありませんでした。私の場合は、自宅を出ると思考回路が固まってしまう、話そうとすればするほど頭が真っ白になる、頭が鈍くなるというか靄がかかっているような感覚、喋りたくても頭の中で言葉が堰き止められ声も喉のあたりで堰き止められているような感覚でした。

当時の嫌だったことは?

同級生編

・「あ」って言ってみて
・○○が喋った!○○が笑った!
・人が笑えないのを分かって笑わせようとしてくる
・何で喋らないのか聞いてくる
・家では喋ってるんでしょということを言ってくる
・ベロがないのかと言ってくる
・話せない私を利用した遊び
・できないことをさせようとする
・いじめ

先生編

・何で喋らないの
・1日1回や1時間に1回は発表しましょうというようなルール
・○人グループを作ってください 好きな人とペア組んでください
・フルーツバスケットなどのレクリエーション
・何の根拠もないそのうち喋るようになる
・喋れないの分かってて次誰々呼んできて
・もう少し大きな声で
・バカにされている
・酷いいじめをしていた同級生と同じクラスにする
・大人しい子と言われること

母親編

・挨拶くらいはきちんとしなさい
・次の学年では喋りなさい
・学校に無理矢理登校させる
・学校の先生や同級生に家ではよく喋ると話す
・恥ずかしがりやだと話す
・家にいても話せないことや笑えないことに関して触れられること
・自分で話すように言う

当時嬉しかったことは?

・喋れなくても話しかけてくれて話すことを強要しないでいてくれた
・友達になりたいと手紙をくれた
・いじめをする子にやめるよう言ってくれた

当時辛かったことは?

・「ありがとう」「ごめんなさい」が言えないこと
・お手紙をもらって返事を書いたが渡せなかったこと
・いつもいじめの対象になること
・体調不良でも言い出せなかったこと
・給食を残さずに食べること
・同級生・先生・家族のすべてに理解者がいなかったこと


もう場面緘黙症を克服し、かれこれ10年以上経つので記憶もだいぶ薄らいできています。それでもこれくらいのことは思い出せるので、当時は相当しんどかったと思っています。

 


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