見出し画像

カルテット! 人生のオペラハウス

鑑賞時の感想ツイートはこちら。

2012年のイギリス映画。引退した音楽家たちが暮らす老人ホーム〈ビーチャム・ハウス〉を舞台に、かつてカルテット(四重唱)として名をはせた男女4人が再会する、ほのぼのとしたコメディ作品です。

『卒業』、『クレイマー・クレイマー』、『レインマン』など、数々の作品に出演してきた名俳優、ダスティン・ホフマン初監督作品。原作は、ロナルド・ハーウッドによる舞台。

画像1

ベテラン俳優たちが勢揃い

本作は、引退した音楽家たちが老後を過ごす〈ビーチャム・ハウス〉が舞台。なので、キャストも英国のベテラン俳優たちが揃っています。

画像2

(写真左から)
○ レジ―(トム・コートネイ
元テノール歌手。ビーチャム・ハウスで暮らしている。ジーンとは、その昔 “9時間” だけ結婚していたことがある。
○ ジーン(マギー・スミス
元ソプラノ歌手。オペラの名プリマドンナだった。新たにビーチャム・ハウスへやってくる。
○ シシー(ポーリーン・コリンズ
元メゾソプラノ歌手。ビーチャム・ハウスで暮らしている。おっとりして可愛らしいおばあちゃん。認知症の症状が表れ始める。
○ ウィルフ(ビリー・コノリー
元バリトン歌手。ビーチャム・ハウスで暮らしている。プレイボーイで女性が大好きなおじいちゃん。

レジー役のトム・コートネイは、主に舞台で活躍している俳優さん。

主役のジーンを演じるマギー・スミスは、『ハリー・ポッター』シリーズのマクゴナガル先生や『ダウントン・アビー』のバイオレットおばあ様でお馴染みですね。

シシー役のポーリーン・コリンズは、『恋のロンドン狂騒曲』や『アルバート氏の人生』にも出演しています。(個人的には、この方の演技がとても良かった!)

ウィルフ役のビリー・コノリーは『ラスト サムライ』、『ホビット 決戦のゆくえ』などにも出演している俳優さんです。

・・・

それぞれ長いキャリアを築いてきたベテラン俳優たちなので、演技力は確か。彼ら4人の共演は見どころのひとつではないでしょうか。

“年をとる” ということ。

味のあるおじいちゃんやおばあちゃんが出てくる映画、わたし好きなんですよね~♩

若い頃はその良さがわからなかったけれど、自分自身がある程度年齢を重ねてきた今、映画を観て「こんなふうに年をとりたいなぁ」と思ったり、“年をとること” への希望をもらったりしています。

こちらのメイキング映像で、監督のダスティン・ホフマンも言っています――

「年をとることには美しさがある」
「人生が顔を作るんだ」
「生きてきた時間が顔に刻み込まれてる」

とても素敵な言葉ですよね。

英国カントリーハウスの風景が素敵♩

感想ツイートにも書きましたが、本作のロケ地はロンドン郊外のタプロウにある「ヘッソー・ハウス」(Hedsor House)という所。

画像3

イギリス王ジョージ3世の母・オーガスタが住んでいた邸宅で、ジョージ3世や彼の孫にあたるヴィクトリア女王も度々訪れていたという、王室に深い関わりのある場所だそうです。

サイトの "FILMING GALLERY" のページでは、本作や『ダウントン・アビー』など、ヘッソー・ハウスで撮影が行われた作品が紹介されています。

本作に出てくる屋外の風景や屋内のインテリア、どれも英国らしくて本当に素敵

画像4

憧れます~♡ 行ってみたい!!

本物の音楽家たちが出演

上にご紹介したメイキング映像でもチラリと語られていますが、メインキャスト以外の〈ビーチャム・ハウス〉の住人には、引退したオペラ歌手や演奏家など、本物の音楽家たちが起用されています。

名優ダスティン・ホフマンらしい、お芝居やリアリティへのこだわりですね。

・・・

引退した声楽家たち4人を描いた本作。『椿姫』の『乾杯の歌』、ヴェルディの『リゴレット』など、オペラの曲が歌われるシーンももちろん出てきます。

クラシックやオペラがお好きな方は、そういう面での楽しみもあるかも。

映画全体としては “普通に、ほのぼの” な作品でした(笑)が、

○ 英国が好き!
○ クラシック音楽やオペラが好き!
○ おじいちゃん&おばあちゃん映画が好き!

という方には、おすすめです♩


▼ ダスティン・ホフマンの関連作品

▼ クラシック音楽の関連作品

▼ 全作品インデックスはこちら


いただいたサポートは、大切にわたしの「しあわせ時間」に役立てます。いつもより多く映画館へ行けるかも♩