「母さん、2人でどっかに行こう！」
そう思い立って電話したのが今日の夜。

気づけば他愛のないことでも母に電話するようになっていた。
少し前までは、そう体調を崩してしまうまでは電話なんて本当に用事があるときしかかけることなんてなかったのに。

うちは基本的に連絡をとらない。連絡をとるときは用事があるとき。
なにもないと連絡をとらないし、両親から連絡がくることもない。
たまーになんでもない近況報告が入る、そのくらい。

仲が悪いわけじゃない。それが我が家の普通っていうだけ。
でも、どこかに遠慮があった。そんな気がする。

それが体調を崩してしまったとき、ずっと抱えていたものを両親に話した時からちょっとずつ変わっていった。

私は自分でも自覚がないほどに“我慢”してしまう性質だったらしい。
小さい頃からお姉ちゃんとして、なんとなくちゃんとしないといけないというのが自分の中に刷り込まれていた。誰がそうしなさいと言ったわけでもないのに、本当にいつのまにか。そして知らない間に。

それが自分の根っこにあったからか、親に迷惑をかけるとか心配をかけるということをひどく嫌っていた。頼り方もわからなかった。

自分の中にある気持ちを自分でどう扱っていいかわからなかったんだよね、きっと。

それがあるときをきっかけに少しずつ変わっていって。
母と娘、から人と人の付き合いに変わった時、そこにあったであろう壁がなくなった。

昨日も電話してたし、気づけば今日も。

母はあまり話さない人だと思っていたけど、そんなことなくて。意外におしゃべりだということがわかった。
「2人でどこかにいこう」と言ったら「水族館行きたし、海鮮も食べたいなぁ」なんてケラケラ笑いながら話してくれた。

「いいお店がある」っていうから「どこ？」って聞くと「名前忘れちゃった」とか言うし。なんなんだよとか思いながら、また他愛のない話が進んでいく。

大人になってよかったなと思う瞬間でもある。
人と人の付き合いができるってのはうれしいことだなぁ。

この夏は母との二人旅も加わりそうです。
父さんは来年、旅行連れて行くので今回はおやすみ。
どう考えたって両親と過ごす時間は限られている。
だから、一緒にいられるときはできるだけ一緒にいたいなと思う。

夏の楽しみがどんどん増えていくなぁ。
写真、いっぱい撮らなきゃ。