春川賢太郎

神戸生まれ育ちの50代。売れない作家。著者に『エクストリーム大家』(ライチブックス刊)。

春川賢太郎

神戸生まれ育ちの50代。売れない作家。著者に『エクストリーム大家』(ライチブックス刊)。

最近の記事

エクストリーム大家(ライチブックス)の発刊で大勢の方からご連絡を頂きました。有難うございます。

    • わんさんとぶぅぶ

      ぶぅぶが鍼灸院に電話してから1時間ほど経った頃、ぶぅぶのスマホがなりました。 「大丈夫ですよ。奥様の具合はいかがですか?」 電話口からは、そんな声が聞こえます。 「まだお腹が痛いと寝込んでいます」 「話せる状態ですか?」 「はい」 「では、奥様と変わって下さい」 鍼灸師さんは言います。 ぶぅぶはスマホをわんさんに渡します、 寝たまま、辛い状態にも関わらずわんさんは横になりながら、鍼灸師の話を聞いていました。 「背中、お腹を冷やさないで」 こうしたやり取りの後、

      • わんさんとぶぅぶ

        お腹が痛いと寝込み、病院にも行きたくないというわんさんにぶぅぶは困り果てていました。 「整体屋さんとかお灸とか、鍼がいいかもしれない」 そう言うわんさんの言葉を聞き、ぶぅぶはスマホで「女性 腹痛 整体 鍼」といったキーワードでググります。 すると出てきたのが、神戸・岡本にある女性専門の鍼灸院です。 ぶぅぶは早速電話をかけました。 「ご用の方は留守録に入れておいて下さい」 あいにく鍼灸師の先生は施術中か用事で出ているようです。 ぶぅぶは、留守録に入れました。 「

        • わんさんとぶぅぶ

          わんさんは高級わんなせいか、とても体の弱い犬種です。 またわがままなところがあり、気難しく、飼うのがとても難しい犬種です。 そんなわんさんですが、ぶぅぶは嫌なひとつせずお世話していました。 わんさんが、これを食べたい、あれが欲しいといえば、ぶぅぶは貧しい家計をやりくりして、かならず買い渡していました。 ある日のこと、わんさんはお腹が痛いと言って寝込んでしまいました。 ぶぅぶは病院へ行こうと言いました。 でも、わんさんはその申し出を断ります。 わんさんの言い分はこ

        エクストリーム大家(ライチブックス)の発刊で大勢の方からご連絡を頂きました。有難うございます。

          わんさんとぶぅぶ

          わんさんは土星からやってきたやんごとなきわんです。 わんさんは土星のなかでは「こうきゅうわん」として生まれ育ちました。王さまの次に尊い身分の出です。 でも、ぶぅぶは、長田のチーパーです。 チーパーとは、チープ、つまり安物を好む人のことです。 着るもの、食べもの、すべてを安物、チープなもので揃えるので、見た目も安っぽく見える人のことを言います。 だからわんさんとぶぅぶが一緒に歩くと、道ゆく人が振り返ります。 それをわんさんは、いつも恥ずかしく思っていました。 「あた

          わんさんとぶぅぶ

          わんさんとぶぅぶ

          「わいは飛べる、空飛ぶ豚まんや! 持っていって損はあらへんで!!」 これがわんさんとぶぅぶとの出会いでした。 神戸の下町。長田区。長田神社と書かれた商店街の鳥居近く。そこにあるニンニン亭からぶぅぶは巣立ちました。 そしてわんさんとぶぅぶはいつしか一緒に暮らすようになりました。 スタンダードプードルのわんさんと豚まんのぶぅぶのカップルは、一緒に歩いているととても目立ちました。 ぶぅぶはわんさんと一緒に歩いてもわんさんが恥ずかしい思いをしないように、身につけるものに気を

          わんさんとぶぅぶ

          わんさんとぶぅぶ

          これからわんさんとぶぅぶの物語がはじまります。

          わんさんとぶぅぶ

          ホットケーキ@にしむら珈琲 中山手本店

          わんさんとぶぅぶぅぶが大好きなにしむら珈琲でホットケーキを注文しました。 中山手本店だけのメニューです。

          ホットケーキ@にしむら珈琲 中山手本店