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駆け足で振り返る!さいきん観た日本映画のはなし。

さてさて!みなさんこんにちは!
仕事をがんばるとこちらがおろそか…こちらをがんばると仕事が…
バランスって大切だけど難しいですよね。
今日は最近観た映画の話の感想を短くまとめてみます。
じゃっかんネタバレ含みます。

波紋


監督/荻上直子
脚本/荻上直子
出演者/筒井真理子光石研磯村勇斗
安藤玉恵江口のりこ平岩紙津田絵理奈
花王おさむ柄本明木野花

あらすじ/須藤依⼦(筒井真理⼦)は、今朝も庭の⼿⼊れを⽋かさない。“緑命会”という新興宗教を信仰し、⽇々祈りと勉強会に勤しみながら、ひとり穏やかに暮らしていた。ある⽇、⻑いこと失踪したままだった夫、修(光⽯研)が突然帰ってくるまでは―。⾃分の⽗の介護を押し付けたまま失踪し、その上がん治療に必要な⾼額の費⽤を助けて欲しいとすがってくる夫。障害のある彼⼥を結婚相⼿として連れて帰省してきた息⼦・拓哉(磯村勇⽃)。パート先では癇癪持ちの客に⼤声で怒鳴られる…。⾃分ではどうにも出来ない⾟苦が降りかかる。依⼦は湧き起こる⿊い感情を、宗教にすがり、必死に理性で押さえつけようとする。全てを押し殺した依⼦の感情が爆発する時、映画は絶望からエンターテインメントへと昇華する。


『かもめ食堂』『めがね』や『彼らが本気で編むときは』などでおなじみの荻上直子監督作品。
これまでとは毛色が違うなんだかおかしな雰囲気にざわめきましたが、
北欧でも小さな島でも、団地でも新興宗教でも…これまでの作品に共通しているのは<ていねいに暮らす>ということ。
何かを盲目的に信じて暮らしていたけれど、新しい何かが自分の中に入ってくることで世界が広がる。今まで持っていた概念が壊される様子は『バーバー吉野』でもあります。
今回はそれが皮肉に振り切ったダークコメディ。
誰にだって抱えている差別や依存を痛快に皮肉っています。
技のデパートぞろいのキャストの中で際立つ筒井真理子さまの多芸ぶりも見どころです。

怪物

監督/是枝裕和
脚本/坂元裕二
音楽/坂本龍一
出演者/安藤サクラ永山瑛太(瑛太)
黒川想矢柊木陽太高畑充希角田晃広
中村獅童田中裕子

あらすじ/大きな湖のある郊外の町。息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、そして無邪気な子供たち。それは、よくある子供同士のケンカに見えた。しかし、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した――。

先日のカンヌ国際映画祭でも話題となりさまざまな部門賞を受賞した是枝監督の最新作。
ずっとカンヌを意識されている監督なので、ヨーロッパでの評価を意識しており日本人ウケまんまん中ではなくフランス映画っぽさもあったり、社会問題にアプローチしているのはいつも通り。
今回は坂元裕二さんを脚本に迎えたこともあり、いつもとちょっと違った顔ぶれで新鮮でした。
1つの出来事も、多方面から観ることで違った意味を持ってくるのだな。と感じました。
怪物は見る世界によって変わるということ。
田中裕子さんいると緊張で画面がピッとしますね。すてきな女優さんです。

よこがお

監督/深田晃司
脚本/深田晃司
出演者/筒井真理子市川実日子池松壮亮
須藤蓮小川未祐吹越満

あらすじ/訪問看護師の市子は、その献身的な仕事ぶりで周囲から厚く信頼されていた。なかでも訪問先の大石家の長女・基子には、介護福祉士になるための勉強を見てやっていた。基子が市子に対して、密かに憧れ以上の感情を抱き始めていたとは思いもせず――。 ある日、基子の妹・サキが行方不明になる。一週間後、無事保護されるが、逮捕された犯人は意外な人物だった。この事件との関与を疑われた市子は、ねじまげられた真実と予期せぬ裏切りにより、築き上げた生活のすべてが音を立てて崩れてゆく。すべてを失った市子は葛藤の末、自らの運命へ復讐するように、“リサ”となって、ある男の前に現れる。

『波紋』からの筒井真理子さまシリーズ!
去年『LOVE LIFE』を見て深田監督いいなぁ…と感じたのでこちらも観ました。
時系列があっちこっち飛ぶのですが、市子の髪型でああ、現代なのか!とか過去なのね。とわかります。
すべてを失ってささやかな復讐をする市子さんだけど、すべてを失っても優しさとか本来持っているものは変わらないのだと思いました。
スッキリするような終わり方ではないけれど、ああ見てよかったという気持ちよさがある作品です。
『淵に立つ』も観てみよう!

以上!最近観た日本映画を駆け足で振り返りました!
はるみそ

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