楠井花乃

渡し船と短歌と写真が好きです。地元鳴門で創作活動を続けています。

楠井花乃

渡し船と短歌と写真が好きです。地元鳴門で創作活動を続けています。

最近の記事

『雨の日の撫養川』

降りやまぬ雨 撫養川沿いをひとりで歩く 藍色の傘をさして歩く道 いつも心に寄り添ってくれる川 かなしい時もうれしい時も・・・

    • 『日々』

      いつも地元鳴門をよく歩いている。顔馴染みの人に会釈しててくてくてくと歩いてゆく。観音寺にぼたんの花を見に行ったり、4個で100円の大きな新玉ねぎを買ったり、途中喉が渇いたらスーパーやドラッグストアで安いお茶を買ったり。公園のベンチで作る詩や短歌。いつものベンチで読書したり。今、読んでるのが『うた歳彩』佐佐木幸綱 小学館。1991年に出版された本だ。少しずつ読み進めていくのがとても楽しい。

      • 『短歌人掲載作品』

        幸せを大事にしたい今朝もまた散歩の途中おはようさんって 雪の中飛び立ってゆく鳩たちよ コーヒー買ってわたしは歌を この場所に昔駄菓子屋あったなぁ今日もひとりで思い出の道 少しだけ雪が降った日ばあちゃんと温かいお茶二人で飲んで 野球部の少年たちがかけぬける朝の街角桜のつぼみ 楠井花乃☆短歌人2024年4月号

        • 『春の食卓』

          家で食べるごはんがおいしい。父が揚げてくれたサクサクのカキフライと菜の花の天ぷら。私が炊いた春にんじんたっぷりのお味噌汁。ほかほかの白ごはん。それと母が買ってきてくれた小さな苺。春の食卓・・・菜の花、春にんじん、苺の良い香り。102歳のおばあちゃんも「おいしかった」と言って大喜びでした。おいしいごはんに明日からもがんばれそうです。

        『雨の日の撫養川』

          『春の渡船』

          朝一番の黒崎渡船に乗った。空が美しかった。もうすぐ四月。 渡船で、あたらしい留学生や高校新一年生と出会えるのが楽しみだ。

          『春の渡船』

          『桜草』

          秋の鳴門図書館まつりで母が桜草の苗を買った。苗がひとつ50円。こんなにたくさんかわいいお花が咲きました。鉢はセリアで買ったそうです。 私は、名前が「花乃」なのでお花が大好きです。 日々の暮らしに花を・・・☆

          『20円の大根』

          いつも地元鳴門の街をよく歩く。道に咲いている花、撫養川に吹いてくる風、渡し船、安いスーパー、八百屋、魚屋、肉屋、花屋、毛糸屋、和菓子屋・・・鳴門のことを「何もない街」っていう人もいるけれどステキなお店もたくさんあるし、美しい風景に出会えます。そこに街の人々の生活があって。今日も近所の八百屋の前を通ると大根が1本20円。「大根2本ください」とレジに持って行く。100円払って60円のお釣り。「ありがとうございました~」と店のおばちゃんも私も笑顔。これで鶏と大根の煮物とお味噌汁を作

          『20円の大根』

          『土曜日の渡船』

          土曜日、少し暖かかったので渡船に乗って高島へ。 この日できた短歌を三つ。 午後の船観光客も乗ってるよ ゆうらりゆらり三分の旅 三分の旅をしようよ晴れの日は黒崎渡船乗りに行こうよ 船が好き渡船に乗ればつらいこと悲しいことも忘れられるよ

          『土曜日の渡船』

          「今朝の短歌」

          予定のない日は近所の公園に行く。 安いスーパーでペットボトルのお茶と缶コーヒーを買う。合計112円。 いつも笑顔で働くレジのお姉さん。 すがすがしい気持ちで店を出て公園へ。 ベンチでお茶とコーヒーを飲みながら短歌を作る。 指を数えながら詠む三十一文字。 今朝できた短歌をひとつ。 渡船場で「Good Morning」さわやかな留学生はザンビアの人/楠井花乃

          「今朝の短歌」

          『渡船の歌を』

          早朝の祖母の介護が終わってから黒崎渡船に乗りに行くことにした。歩いて渡船場まで行く道。薄紅色に染まってゆく空、コンビニの灯、大きなトラック。 渡船乗り場に着いた。小鳴門橋の向こうの美しい日の出。 渡船の歌を作ったり写真を撮ったり・・・。私は、渡し船に魅せられていつも歌の言葉を探している。 東京にも行ったことない田舎者だけど地元鳴門の渡し船に乗って小さな旅を続けている。いつもよく乗る黒崎~高島を結ぶ渡船には、いろんな人、いろんな国の人が乗ってくる。地元の高校生やお年寄り、鳴門教

          『渡船の歌を』

          『同世代の友へ』

          それぞれに苦労があった卒業してからの日々。私もバイトや契約社員、臨時職などを転々としてきたけど仕事が楽しいと思える時間もたくさんあった。 啄木のこんな歌が心にうかんできます。 こころよき疲れなるかな 息もつかず 仕事をしたる後のこの疲れ 京橋の滝山町の 新聞社 灯ともる頃のいそがしさかな 石川啄木『一握の砂・悲しき玩具』新潮社より 啄木も仕事を転々としたみたいだけど仕事が楽しい、充実してるって思える時間もたくさんあったのだろうと想像します。 今の時代、みんな仕事で苦

          『同世代の友へ』

          『汽車で短歌を』

          鳴門駅、ここから世界へ羽ばたいた若者たちのことを思うよ。JR鳴門線が今、存続の危機。廃線になるかもしれない、そんな声が聞こえてくるようになった。通学、通勤、買いもの、観光などになくてはならない鳴門線の汽車。高校、大学への通学、地元放送局で契約社員をしていた頃は通勤にJR鳴門線を利用していた。立道、池谷のれんこん畑の風景。美しい吉野川。汽車の車窓を眺めていつも歌の言葉を探していた。汽車で文庫本を読んだりMDウォークマンで好きな音楽を聴いたりしていた。友だちと話したり、汽車通学も

          『汽車で短歌を』

          『お互い笑顔』

          近所の公園で萩原慎一郎さんの歌集『滑走路』を読んでたら「お勉強ですか。良いですねぇ」と、おじいさんが声をかけてくれました。「ありがとうございます」と私が答えてお互い笑顔になれました。生まれ育った鳴門の街に少しずつ少しずつ心通わす人が増えてきました。 また晴れの日に公園に行ってみよう。 2023・10・14 

          『お互い笑顔』

          『そよかぜの歌』

          美術家の篠田桃紅さんの本にこんなことが書いてありました。 そよかぜに吹かれるだけで、 なんて恵まれているのだろうと 感じることのできる幸せ。 『一〇五歳、死ねないのも困るのよ』 篠田桃紅 幻冬舎より引用 桃紅さんの言葉が心に染み入ります。つらい気持ちに寄り添うように吹いてくる風。これからもそよかぜの短歌を作り続けていきたいです。

          『そよかぜの歌』

          『短歌と共に・・・』

          公園でおじさんに声をかけられました。「おはよう。いつも5・7・5指を数えてがんばっとんでぇ。俳句かい?短歌かい?」「短歌です」と私が答えると「角川賞取って鳴門の有名人になってよ。応援しとるけんな」と、おじさんが励ましてくれました。短歌を初めて約14年・・・応援してくださる方が少しずつ少しずつ増えてきました。 3年務めた放送局契約社員の職を失ってからの日々・・・。つらい気持ち、野の花のこと、美しい空のこと、渡船、撫養川のこと、家族や友のこと、鳴門の街の人のこと、缶コーヒーのこと

          『短歌と共に・・・』

          『渡し船が好き』

          天気の良い日は渡し船に乗りに行きます。朝の渡船が好きです。たくさんの高校生が乗っていていつも元気をもらっています。留学生や地元のお年寄り、通勤の人も乗っています。渡船の朝の風景をいつも写真に撮っています。鳴門の渡し船がこれからも続いてほしいという願いも込めて写真を撮ってSNSにUPしています。 写真家の木田英之さんが昭和の時代に渡し船の写真をたくさん撮っています。通学の高校生や背広を着て仕事から帰ってきた人、生き生きとした地元のおばちゃん・・・当時の街の人々の暮らしがそこに写

          『渡し船が好き』