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「世界は救えないけど豚の角煮は作れる」を読んで

久々にTUTAYAに行った。最近はもっぱら受験とバイトのことで頭がいっぱいで、それ以外のことをする時間は無駄くらいに考えていたから、本屋に立ち寄ることなんてなかった。

親友と、試験後に旅行に行きたいななんて話をしていたから、旅行ガイドを一通り立ち読みして、未知なる地へ思いを馳せた。

本当は別の本を探しに文藝ジャンルの本棚へいったのだけれど、背表紙を眺めていると「にゃんたこ」の文字が目に留まる。一度手に取って本棚に戻すのだけれど、気になってもう一度手に取ってみる。こんな田舎のTSUTAYAににゃんたこの本があったなんてと思いながら、ぱらぱらとめくる。

目次。ウィリアムターナーと救済。103。ページを開いて活字を目で流す。ウィリアムターナーという単語からパイレーツオブカリビアンのイケメン俳優を連想していたが、どうやら絵画の話らしい。

あぁなんだろうこの懐かしさみたいな感覚は。純粋に楽しく文章が読める。頭にするすると情景が浮かぶ。本を逃げ道にしていた時以前の、もっと楽しく本を読んでいた時のことを思い出した私は、レジへと向かっていた。

ひとことで言うと至福という言葉が近しいと思う。エッセイを読むのは久々で、さくらももこのエッセイは大好きで何冊も読んでいたけれど、やっぱりいいな本って。と思い出すことができた。最近、図書館で人生の役に立ちそうな実益を加味した本ばかり読んでいた。もっと読書しようと思えたし、今回久しぶりにnoteを書こうと思えた。

「二十歳の原点」を読みたくなったり、マトリックスを観たくなったりもする。

こうやって、好きな人の書いた好きな本を読んで、温かい珈琲をすする日が続いていけば幸せだなと思う。

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