#70 からっぽのロシアンルーレット

穏やかな午後の日差しが、理性を狂わせる事がある。


震えながら、じっと夜を待っている。


いつ終わるとも知れない、不安と苦悩の日々が過ぎ去ってくれるのを、息を殺してただじっと待っている。


今も誰かがどこかで、爆発しそうな気持ちを抱えている。


皆、とっくに弾を撃ち尽くした、からっぽのロシアンルーレットの引き金を引き続けているのだ。






ハシビロコウはそんな気持ちを歌詞にした。



共感してくれる人が、たくさんいると思った。



落花盛が、ずいぶんかかってメロディーをつけてくれた。





でも、この歌詞が出来たきっかけは、気性が激しいママビロコウのいつものマシンガントークの最後を飾る、定番のシメのフレーズ。



「毎日ロシアンルーレットよ!」



子供の頃から何度となく耳にしたこのフレーズが、想像と創造の扉を開けたのだ。




単純に、いつキレるかわかんない自分、ってのを表現したフレーズなんだろう。




サンキュー、ママビロコウ。





BGMはスパイスガールズの「MAMA」でキマリだ。




…to be continued




ハシビロコウバンド物語
「第七十話 からっぽのロシアンルーレット」
初出 2021.10.29

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