織物は色を後から「重ねる」ことができないので、そういう表現ができるもの、たとえば絵具やデジタルならレイヤーに憧れる。でもいつまでも作り続けられてしまうから、私にはきっと完成させることが出来なさそうだ。そう考えると、織物という媒体は自分に合っているのかもしれない。
絵具の混色と織物で見える混色は、メカニズム的には違う見え方だ。 絵具は色を混ぜるほど暗くなってしまうけど、織物にはそれがない。こういう違いを感じながら色と向き合うのはとても楽しい。織物はどちらかというとディスプレイだ。
たまには自分の作ったものの画像でも。 糸は色んなところから仕入れるけれど、青い糸は徳島の藍の染め師に染めてもらったもの。いつかは自分で染めてみたいとは思いつつ、「工業製品」としての糸を使うというこだわりもあって。難しいところ。
織り機に使う木枠は、キャンバスを張るあの木枠に釘を打って使う。大きなものを作るときはイーゼルも使って、さながら絵を描くように。
今まで作った中で一番大きいのはこれ。
ちょいちょい作品紹介挟みます。 これはマクラメという紐を結んで模様を作るテキスタイルを応用してつくりました。個人的には糸がただ垂れている様が好きなので、簾を意識しています。壁との間に空間を作って、影が映えるよう考えています。 詳しくは https://note.com/aura/m/mad28e3f236cd
いつかの制作途中。