fukubi

青ギブリでの散歩日記 内容がとりとめなくなってきたので、雑誌的な方向性目指します。

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最近の記事

「没後50年 福田平八郎」@大阪中之島美術館

しばらくnote書けなかったのはどこにも行かなかったのでなく、 行き過ぎて頭が回らなったせい。 そういうわけで覚えているのものだけ回顧録的に書いていきます。 福田平八郎という画家については存じ上げなかったですし、中之島美術館で 展覧会をすることが意外なほどでした。 この展覧会、中之島美術館の後は大分県立美術館に巡回しますが出ている 作品のほとんどは大分での収蔵品ばかりで大分での展覧会の巡回が 大阪に来ていると思われるほどでした。 ところがただ一点、中之島美術館に収蔵されて

    • 「小林正和とその時代ーファイバーアート、その向こうへ」@京都国立近代美術館

      小林正和さんもファイバーアートという分野も全く存じ上げなかったけれども京都の美術館巡りのついでという感じで立ち寄りました。 しかし今年初めからしてとてもよい展覧会に巡り合えたと思いました。 まず小林正和さんも「ファイバーアート」は90年代ぐらいまでは割と知られていたらしく京都ではまた今さら感があったようですが、その時代を知らないのでとても新鮮に感じました。 繊維によるアート作品というとテキスタイルやタペストリーが真っ先に思い浮かび、また織物によるインスタレーション作品も観

      • 「さくらももこ展」@神戸ゆかりの美術館

        こちらは観覧客の98%は女性という展覧会でしたが、「ちびまる子ちゃん」はりぼんに連載の少女漫画でした。 で、実際前半部分はほぼちびまる子ちゃんの原画展と言えるぐらいの「ちびまる子ちゃん展」という感があり、今になって読み直すと全部面白すぎてクスりと笑うような展開でしかなかったです。 ところが中盤以降にまったく様相が異なり、私の好きな「さくらももこ」が全開になるどころか全く知らなかった「さくらももこ」に出会えて「さくらももこ展」としか言いようがない展開になっていきました。

        • 「働く人びと」@神戸市立小磯記念美術館

          存在は知りながら訪れていなかった六甲アイランドの美術館に訪れてみました。 特にこの美術館は存在こそ知っていましたが小磯良平のコレクション中心だと思っていましてので行く動機づけが少なかったのですが特別展ということで訪れました。 明らかに訪れるのが遅かったことに後悔させられることになりました。 前半こそ戦後直後の労働争議が中心のような展示内容で少ししんどくなりましたが、途中からまったく観かたが変わりました。 まずタイトルになっている小磯の働く人びとの絵とその解説がさすがの

        「没後50年 福田平八郎」@大阪中之島美術館

          「コシノジュンコ 原点から原点」@あべのハルカス美術館

          この回はなぜかコシノジュンコ先生のトークライブ付きのスペシャルチケットが直前でもなぜか買えました。。 実際に訪れて待っていてもトークショー会場らしき現場はなし。 待っているとコシノジュンコ先生自身が展覧会の内容を解説してくださるという神回でした。 コシノジュンコ先生の話も当然面白くこの展覧会をこれ以上面白く観ることはできなかった素晴らしい回でした。 ただ、少し時間が経ってしまったので展覧会のことを思うとコシノジュンコ先生の体験と作品が同時に観ることができた素晴らしい展

          「コシノジュンコ 原点から原点」@あべのハルカス美術館

          「テート美術館展」@大阪中之島美術館

          「光」をモチーフにしたテート美術館の巡回展。 実際の観覧体験として少し困ったのは「光」がテーマになっているのは前半でよく分かったのですが、途中からよく分からなくなってしまったこと。 と言うのは西洋絵画においては光の方向性は割と明確でそれは遠近法と同時に日本画との決定的に異なっているところで当然すぎるからです。 そういうわけでこの展覧会についてnote書くだけで時間が経ってしまいました。 この展覧会でさらに難しいのはいわゆる古典的名作だけでなく近年のインスタレーション作品

          「テート美術館展」@大阪中之島美術館

          「竹内栖鳳 破壊と創世のエネルギー」@京都市京セラ美術館

          美術に興味がなかったものが美術館に行きはじめてから数年しか 経っていないので美術館行ってるうちに知った作家の一人であるのが 竹内栖鳳。 その間に大阪中之島美術館ができたりしてて京都画壇がやや弱り気味だった 頃の展覧会となりました。 今回も前後期の入れ替えあったりして最大級の栖鳳の展覧会でありながら、 今回はあの絵はありませんでした。 でも最近見てとても感銘を受けた作品、「絵になる最初」。 でも最近見たと思って探したら東京国立近代美術館での 「重要文化財の秘密」展でした。 こ

          「竹内栖鳳 破壊と創世のエネルギー」@京都市京セラ美術館

          「長澤芦雪」@大阪中之島美術館

          とても上手なのに少しユーモラスな感じもする長澤芦雪の展覧会。 多くの展示物が並び、芦雪の作品を俯瞰的に眺められると思って いたのですが、見るほどまた不思議な感覚になりました。 まず初期の作品については円山応挙に師事していることからとても写実的で とても上手な絵を描く人であったのがよく分かります。 ところが少し進むと写実を飛び出して動物などの特徴はとらえながらも 様々な手法を取り入れた独特な絵が出てきます。 簡単な輪郭を描いているかと思うととても細かく絵筆を入れている部分も

          「長澤芦雪」@大阪中之島美術館

          「ガウディとサグラダ・ファミリア展」@佐川美術館

          未完の建築物、サグラダ・ファミリアの展覧会。 建物はとても有名で、その建築家のガウディというのは知っていましたが 知らないことだらけなので滋賀県の佐川美術館に行ってみました。 展覧会としてはとても素晴らしいものでした。 アントニ・ガウディの建築家としての経歴を追い、その思想や 手法がどのようにサグラダ・ファミリアにつぎ込まれているのか ということを見せてくれました。 サグラダ・ファミリアが少し異様に見えるためにガウディは とても天才的で奇想の建築家だと思っていました。 し

          「ガウディとサグラダ・ファミリア展」@佐川美術館

          「Perfume COSTUME MUSEUM」@兵庫県立美術館

          Perfumeの衣装展が兵庫県立美術館で、という意外な組み合わせですが、とても楽しみにしていたので初日会場時に行ってみました。 10時開場ですが前評判もあったために20分前には会場到着。 その時点でかなりの行列ができていました。 その後入場できたのは10時10分と初日から大いににぎわった展覧会でした。 事前に伝わっていたのは2020年に刊行された「Perfume COSTUME BOOK 2005-2020」ということで先に予習代わりに買っておいて当日もこれを片手に持って

          「Perfume COSTUME MUSEUM」@兵庫県立美術館

          「蔡國強 宇宙遊ー〈原初火球〉から始まる@国立新美術館

          蔡國強氏についたは全く存じあげなかったのですが、開催中の展覧会が面白うそうだったので行ってきました。 行ってみて正解でした。 こんなに個性的な作品制作を行い、なおかつ今にいたるまで進化し続けている作品群が一堂に会していたのですから。 蔡氏の作品の特徴が火薬を爆発させて作品を制作されていること。 この制作風景等が映像で流されてたりしたのですが、当初は裏庭のようなところで爆発させていて、少しコミカルな印象すらあるものでした。 そしてどちらかというと火薬による作品制作それ自体

          「蔡國強 宇宙遊ー〈原初火球〉から始まる@国立新美術館

          「李禹煥美術館」(再訪)

          昨年訪れた直島の李禹煥美術館の再訪です。 前回初めて訪れた時にはまったく分からなったのですが、兵庫県立美術館での展覧会やご本人のお話を伺って再び訪れてみたいと思い再訪しました。 そして今回もベネッセオフィシャルの直島ツアーを利用しました。 時間制約こそあれ訪問先すべてに予約は入っており、昼食も移動もすべて込みだと個別に行くより楽なので。 そういうわけで今回も家プロジェクト、ヴァレー美術館、ベネッセミュージアムはもちろん、地中美術館にも再訪できるという直島ツアーとして文句

          「李禹煥美術館」(再訪)

          「ホーム・スイート・ホーム」「コレクション1 80/90/00/10」@国立国際美術館

          特別展とコレクション展は別のものでこれまでも特別展の方しか書いたことがなかったです。 しかし今回両者を並べて書いてみようと思ったのは前者の「ホーム・スイート・ホーム」があまりに難解だったからです。 この展覧会はコロナ禍でのステイホームをはじめとしたホームについての思いを云々という宣伝文句ではありましたが、映像作品も多く、現代アートの最も新しい表現等を多く用いようとしていることはなんとなく分かりました。 でありますが、ほとんどなんとなくでしかありません。 そこでコレクション展

          「ホーム・スイート・ホーム」「コレクション1 80/90/00/10」@国立国際美術館

          「平行人生 新宮晋+レンゾ・ピアノ展」@大阪中之島美術館

          こちらもまったく内容が分からず、また失礼ながらどちらの方も存じ上げていませんでした。 造型家と建築家の方で、関西国際空港などで共作もあったという事前情報ぐらいでした。 このようにまたぼんやりした認識だったのですが、とても面白い展覧会となっていました。 まず新宮晋氏の作品がとても興味深いもので、風により動きつづけ表情を超えるさまは実寸でなく、模型が多かったにせよ観ていて飽きないものでした。 一方レンゾ・ピアノ氏の建築作品もとても美しく重要な建築物を手掛けられていることがうかが

          「平行人生 新宮晋+レンゾ・ピアノ展」@大阪中之島美術館

          「民藝 MINGEI 美は暮らしのなかにある」@大阪中之島美術館

          「民藝」についてはほぼ全くと言ってよいほど分からないまま展覧会に行ってきました。 なんとなく純粋な美術品でなく、実用に用いられるものの中で美術的価値もあるものぐらいの認識でした。 展覧会場で視ると「民藝」のハードルは意外と高くて手工芸品であるとこが条件となっていてこれはなかなか難しいものなのだと思い知らされました。 そのうえでこの展覧会ではいわゆる「民藝」の名品を並べたものでなっていないところが見どころであるように思えました。 日本国内のみならず世界から集めた「民藝」が展示

          「民藝 MINGEI 美は暮らしのなかにある」@大阪中之島美術館

          映画観てきた「キャロル オブ•オブ•ザ•ベル 家族の絆を奏でる詩」

          良さような映画だと思って行ったら想像以上に良い映画でした。 ただ想像以上にしんどい映画でした。 現在のウクライナへの侵攻が始まる前に完成していた映画です。 それゆえに現代のウクライナ問題も分かってしまうという予言映画になっていました。 この映画で描かれる「家族」はポーランド・ウクライナ・ユダヤの3家族。 第二次大戦中はよくない運命を辿るのは予感されます。 この舞台は現代でいうとウクライナです。 ところがそれが悲劇の源で、ウクライナという国が全く認めらていないのです。 支

          映画観てきた「キャロル オブ•オブ•ザ•ベル 家族の絆を奏でる詩」