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冬のよるに

冬の深夜(よる)
駐輪場で

精算機にもたれ
君に口づけを

街路樹がざわめき

まだ今生に
未練がある たましい達が
僕らに何かを
訴えて居るよう…

君のおかっぱ髪に
白く浮かぶ
かおの輪郭が 何故か
切なく
涙が溢れそうになる

君の頬に
桃色のチークを
のせたいな

そうしたら
春が訪れるように
思えたんだ

僕たちにうず巻き
コートの裾
揺らしだした
たましい達の風が

あまりにも
冷たかったから

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