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子供を叱る勇気

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子供を叱る勇気を持とう


子育て論が数多く世に出回るようになった昨今、不適切な養育だとか不適切保育だとか、子供を叱る、怒ることを悪とする風潮が高まっています。

子供の人権、尊厳を持ち出して、叱る、怒ることは不要でほめてほめて、ほめ倒して育てようというようなことも聞かれます。

それは、本当に子供のためでしょうか?
大人が、周囲からの目を恐れて、自分を守るためにそうしているのではないですか?

それは本当に、その子の将来を考えていますか?

正しく神経線維を減らそう

子供を怒ることによって、脳細胞が減ったり、特定の領域が委縮、または膨張することによって不利益が生じることは研究で明らかになっています。

感情的に怒ることや、否定的な言葉を投げかけるような方法で、その子の不適切な行動を修正しようとすることは、やめたほうがいいというのは確かな情報です。

ただし、不適切な行動に対して何でもかんでも認めて、ほめるということだけでは、行動は修正されていきません。むしろ、悪化していきます。

不適切な行動を行い、それに対して何も言われない、またはほめられるという経験は、不適切な行動を強化し、繰り返し行って良い、ということになるからです。

ダメなことはダメ、「しません」という叱り方や、言葉がまだわからないような小さな子の場合は手をつないだり、身体を押さえてでも止めるということが必要です。

その時に、自分の力で止められた、または大人の力を借りてでも止められた場合に、”ほめる”という手法を使います。

やめたほうが、ほめられる、という報酬を得る経験をすることで、不適切な行動はしないほうがいい、という神経回路が作られます。

神経線維の刈り込み

この際に、脳の中で神経線維レベルで来ていることは、
”神経線維の刈り込み”という、不要な神経線維を減らすという作業です。

お菓子が欲しいという欲求に対して、極端な例ですが物を投げて不機嫌になって要求する、というような状態があるとします。

その際に、お菓子が欲しいというサインだからあげよう、としてしまうと物を投げて不機嫌になれば要求が通る、という神経回路が完成してしまいます。

しかし、この時に物を投げるということには「しません」といって行動を止めさせたり、反応しないようにして、「”おかしちょうだい”っていってごらん?」とどのようにしたら適切なのかを教えてあげます。

この言葉がけは、発達段階に応じて変えていく必要があります。
言葉が出ていない段階では、手を出す動きを教えてあげたり、ベビーサインを教えてあげるといいと思います。

そうして、適切な行動のもとに、お菓子という報酬が得られた場合、不適切な行動である、
✖ お菓子が欲しいとき→→→物を投げて不機嫌になる
という神経回路は刈り込まれ、削除され、
○ お菓子が欲しいとき→→→お菓子ちょうだいと言う
という回路が残ります。

こうして、ただしく神経線維を刈り込んでいくことで、脳の神経回路は成熟し、社会的な行動がとれる人間に成長していきます。

”叱る”は”ほめる”とセットで使う

ただ叱るだけでもいけません。
前述のように、叱って正しい行動が取れた場合には、ほめてその行動を強化していきましょう。

そして、叱る場合には、かならず最後までやり通しましょう。
根負けしてしまって、正しい行動ではなく不適切な行動が認められてしまうと、さらに不適切な行動が強化されてしまうからです。

いちど叱ったのなら、適切な行動がとれるようになるまで、ぶれずに、要求を通さないようにします。
どんなに暴れても、です。

暴れているときに、こちらが折れてしまうと、暴れればいいんだ、となります。そうすると、暴力的な子供に育っていきます。
周りの目や、コンプライアンスを気にする前に、本当に将来のその子のためになることは何か、考えてみてください。

根負けしてしまいそうな場合は、叱らないほうが良い、とも言えます。
親御さんであれば、療育の先生や祖父母、第三者にお任せする、療育の先生や学校の先生の立場の方で、根負けしそうになる方は、根負けしない対応ができる職員に任せるほうが良い場合があります。

こどもが泣きわめいたり暴れていたりすると、ややもすると虐待では、と思われることもあるかもしれません。

親御さんの立場では、なかなか難しいこともあるかもしれません。

しかし、療育のプロである私たちは、そこで尻込みしていては、役割を放棄していることになってしまいます。

なにか言われた時には、科学的な根拠をもって、そのような対応をとったということをしっかり説明できるように、日々勉強して知識を身に着けていきたいと思っています。


今日の内容は以上です!

ご覧いただきありがとうございました。

また次回、お楽しみに!!

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