#10「何を考える人」


その人は何も考えていないという―。


次から次へと新しい何かを発見していく人間は、古いものを捨てている。それは蛇の脱皮と同じ現象なのかもしれない。

古いものに愛着を持っている人間は、新しい価値を創造しようとしている。それは書に型が存在することに似ているのかもしれない。

男と女はお互いにお互いを知ることで、男を深めて女を極めているのかもしれない。


その先に待っているのは、考える必要のない世界なのかもしれない。

その人はその世界に。


あの男も、何も考えていないという―。


(了)

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隼斗530(歌猫)

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超ショートショート集 「嘘」11編

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