見出し画像

まだ間に合う人的資本経営とエンゲージメント

こんにちは、フリーランス人事をしている、はやとです。

今回は、人的資本経営におけるエンゲージメントについてお話します。

エンゲージメントサーベイをしている企業はいまや多いかと思いますが、ポイントは「ちゃんと」できているか総点検していただけたらと思います。


エンゲージメントとは?

従業員エンゲージメントとは、従業員が会社の向かっている方向性(企業理念)に共感し、業績向上のために、自発的に「会社に貢献したい」と思う意欲のことを指します。

これだけだと価値が浮かびにくいので、よく混同される言葉の「従業員満足度」と比較してみます。

従業員満足度というのは、従業員が会社や仕事や職場について満足しているかを表す指標であり、従業員の一方通行の思いで、会社が与えるものです。
従業員エンゲージメントというのは、従業員が会社に対して共感して貢献したいと思う指標であり、会社と従業員の双方向の思いで、お互いに責任を果たすものです。

この違いをしっかり頭に入れることが後々重要になってきます。

人的資本経営とエンゲージメントの関係性

エンゲージメントは、昨今、バズワードともなっている「人的資本経営」の中の一部分にすぎないが、中核をなす要素と捉えていただければわかりやすいと思います。

人的資本経営とは、以下で説明していますが、簡単に言うと、ヒトの領域が単なるHRアジェンダではなく、企業の優位性、もしくは生産性に直結する経営アジェンダですよ、ということ。

そのための手段例としては、政府の人的資本可視化指針で7分野19項目定められています。

その中の1分野に「エンゲージメント」というのがあります。

ただ、エンゲージメントという概念は幅広く、これだけやればよいというわけではもちろん全くありません。

企業の目指す方向性と課題に応じて、たとえば、育成を行う、ダイバーシティに力を入れる、健康に力を入れる、そういったことを行ったHR領域での最終結果としてエンゲージメントが向上する。

そのエンゲージメント向上した結果として、生産性が向上したり、投資家から評価されたりして、企業価値があがり、人的資本経営ができていることにつながるという関係性です。

エンゲージメントサーベイどうするの?

エンゲージメントサーベイをするには、調査するための項目を決めないといけません。

実は、その項目こそがまさに重要です。エンゲージメントサーベイを行うことが目的ではなく、結果として人的資本経営につなげることです。

世の中の手軽なツールでよくある、満足度調査の形を変えただけの、定型質問では意味がありません。

特に抜けがちなのは、ワークエンゲージメント領域の、従業員自身が会社にどれだけ貢献をしようとしているかという内容。

会社が従業員に与えて従業員が満足・理解しているだけの関係ではなく、従業員も会社に没頭して成果を出すという責任を果たさないといけません。

もう1つサーベイを終わった後も当然ですが大切です。

単に「●●」の結果が悪かったから、向上させるようにしよう、ではなんの意味もないですよね。

色々な分析軸で見た上で、特にどこの結果が悪いのか明確にして、なぜ悪かったのかが具体的に特定・類推できる状態であること。

また、その内容を従業員にも開示して、改善するように現場の方を巻き込んで力を入れていくこと。

少しずつ輪が広まり、成功体験を醸成しながら時間をかけてでも行っていく心構えが求められます。

エンゲージメントをKGIにすべきなの?

会社として1つのKGIとして従業員エンゲージメントを設定するのはありですが、人事部だけが果たすべきKGIではありません。

また、すぐに達成できるものでもなく、従業員エンゲージメントを達成した先に、従業員一人当たり営業利益や生産性向上やROEにつながるかを追い求める必要があります。

もし人事部門の責任範囲でKGIを定めるとしたら、私であれば「人数」、「定着率」、「1人あたり売上高」の3つを定めます。

人数については、採用や退職が関係するし、定着率については、オンボーディングや異動や育成が関係するし、一人当たり売上高については、環境整備やウェルビーイングが関係する。

すべて人事次第である程度コントロールすることができ、また採用数・研修受講率などの直接的な指標よりもより本質的な目的志向で物事を考えることが可能になると考えています。

言いたいことは、エンゲージメントをKGIにしてもよいけど、エンゲージメントを高めることが目的なのではなく、会社を永続的に成長・発展させることを目的として取り組むと視野が広がるということですね。

最後に

ご覧いただき、ありがとうございます!

読んでいただいた皆さんのご参考になれば幸いですし、カジュアルに話したい方がいらっしゃいましたら、ご連絡いただけますと嬉しいです。

これからも定期的に記事にしていきますので、ぜひお気軽にフォローしてお待ちください!

■note
https://note.com/hayato_jinji

■twitter
https://twitter.com/hayato_jinji/

■お問い合わせフォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSf1YgsI1xCRRN4X4gxy2qK6GSzi9-oiShk9E4GYV-CcOSRTUw/viewform?usp=sf_link


この記事が参加している募集

スキしてみて

人事の仕事

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?