エチオピア イルガチェフェ地域 G2

前回エチオピア グジ ゲイシャG3を買った際、結局これは本質的にイルガチェフェ(ないしシダモ)とあまり変わらないのでは?という気がしていた。今回アフリカ産豆の選択を迷ったのだが、こちらのほうがグレードも高く(=欠点豆も少ないと期待され)価格も安く、前回と同じでもつまらないのでこちらを選択。

モカはワイニーな風味づけにブレンドで入れる用途が多いのだが、今回はドライオンツリーやレッドハニーなどナチュラル寄りでもともとワイニーな豆が多いので、必要かどうかは分からないところ。まあエチオピアのG2としては価格も安いので良しとする。

生豆インプレッション

1回目焙煎 シティロースト

2ハゼが始まったあたりで止めたロースト。

熱水ドリップ
85度で抽出。いわゆるモカ香はあるもの、モカであるという以上の個性は感じない。苦味、酸味ともにキレが良くクリーンカップであったものの、感動するほどのインプレッションはない。安定して美味しいエチオピアという感じである。

2回目焙煎 ハイロースト

1ハゼ終了後しばらくして止めた程度のロースト。焙煎機の設定を間違えており、フルシティローストにするつもりだったのだが、結果的にハイローストであるものが出来上がった。

熱水ドリップ
90度で抽出。酸味が中心だがそこまでキレは良くない。香りはいわゆるモカ香である。温度を変える、抽出時間を短くするなどもう少し工夫が必要かもしれない。

冷水浸漬
豆の総量が不足したためベトナムアラビカが1割ほど混じっている。ブレンドにしてしまったように期待していなかったのだが、ブラジル樹上完熟と異なり、インプレッションは熱水ドリップと大きく変わった。まず香りの印象がハーバルでさわやかなものになっており、酸味と苦味のバランスも心地よいものに変化している。一口付けたときの第一印象は「質の良いアールグレイティーかな?」という驚きがあった。この豆自体はエチオピアゲイシャとほぼ同じ産地ということで対比のために買ったものだが、「紅茶のよう」という印象はパナマのエスメラルダゲイシャの例えでよく用いられるものであり、浅煎り+水出しこそがゲイシャの原種としてのポテンシャルを真に引き出す煎り方・出し方だったということだろう。

番外 エチオピアゲイシャ・ハイロースト冷水浸漬

以前にエチオピアゲイシャを買った際に幾分持て余して半分以上残っていたのだが、この際に比較のため一気にハイローストに仕上げて早速投入してみた。浸漬法も、今回は普段のストレーナーは使っているので、ここではハイテック茶こしと、それがぴったり入るサイズの100円ショップの250 ml計量カップを使った(実質的な容量は摺り切り300 mlで、仕上がり250 mlになる)。

結果としては、ややもっさりした味になってしまった。豆のポテンシャルとしてはイルガチェフェG2と同等だがナチュラル精製である分の発酵臭があるため、もっと低温で冷蔵庫あたりで出すといいかもしれない。


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