グアテマラ カフェピューマ SHB

概要

こちらの記事にもある通り、VOLCAFEが「昔ながらのグアテマラ」を目指し、昔ながらの経営を続ける小規模農家から集荷・選別を行ったものだそうである。「ピューマ」というのは、環境破壊の影響を受けやすい頂点捕食者をシンボルに据えてSDGsに取り組んでいますよというアピールする目的のようだが、実効性は不明である。

生豆インプレッション

インプレッションの項で書いた通り、生豆の選別が非常に厳格に行われているのが特徴で、コモディティのグアテマラSHBの時にも書いたが、ハンドピックの手間を惜しみたい個人焙煎家には多少高いのは問題にならないだろう。

1回目焙煎 シティロースト

バランスがよくクリーンカップではあるが、どこか苦みと酸味が別々のもののように思えてしまう。香りもこの焙煎度で立ってほしいフルーティさは目立たない。欠点はないが、印象的でもない。

2回目焙煎 フルシティロースト

2ハゼが始まって油が浮き始めた程度で止めた。挽けばキャラメル寄りの甘香ばしいフレグランスが部屋いっぱいに広がるし、普通に熱水ドリップすると、「昔ながらの美味なコーヒー」の味がする。カフェオレの味も期待通り。実家のような安心感、とはこのことだろう。

前に別のグアテマラ豆の記事でも同じようなことを書いたが、フルシティローストで一番美味い豆はグアテマラであり、グアテマラで一番美味い焙煎度はフルシティローストだと思う。昭和の時代は(コーヒー協定の存在で)フルシティロースト全盛期であり、そのフルシティローストと相性抜群のグアテマラは、浅煎りにシフトしつつある現代コーヒー事情において、深煎りの美味さを昭和から伝える楔になっているのだと思うし、私はこの先グアテマラを飲むたびに同じことを書き続けるのだろう。


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