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果ての離島の海辺から ~神津島旅行記~

拝啓、現代人の皆様、

9月も半ばに入りましたね。
今回は、果ての離島の海辺から、と題しまして、旅行記と、Podcastでは、現地からの生配信をお届けします。


果ての離島の海辺、 神津島

東京都にある離島、神津島。
地図で言うと、伊豆半島、静岡県の下田の右下を進むとあります。

まさに、果ての離島なんですが、こちらには、東京の芝浦にある、フェリー乗り場から、ジェットフェリーで来ました。

東京、竹芝にあるフェリー乗り場から約3時間の航路です。
海に向かう道は、まさに、自分の理想としていた景色でした。

まさに離島で過ごす夏を体現できる、素敵な島になっています。


なぜ、神津島に来たの?

9月中ばですが、夏模様は健在です(でも、東京より涼しい)

神津島は、意外にも湧き水が多く、水の豊かな島になっています。
昔神様が、伊豆諸島の水の配り方を決めるために集まったという逸話から、神が集まると書いて、こうずしまとか書くこともあったようです。

そんな水の豊かな神津島ですが、この島にブルワリーがあることをこ存でしょうか?

水の豊かな島のビールなら、おいしいに決まってるじゃないですか。
最近クラフトビールにハマり始めていたので、尋ねてみようと思ったのが、理由の一つです。

もう一つは、星空です。

神津島は、「星空保護区」に認定されており、満点の星空を望むことができます。
単に星空が綺麗なだけでなく、星空観察のために、光害(眩しいことによる星空観察への影響)対策を、街灯などにも実施しており、名実問わず、星空を大切にされているということで、ぜひ夜空を観てみたいなということで、行ってみることにしました。


離島のブルワリーを訪ねて

今回訪れたのは、Hyuga Brewery(ヒューガブルワリー)というブルワリーです。
神津島の水や素材を生かしたビールを製造されています。

いただいたのは、5種類のビールの飲み比べセットで、アシタバ入りのスパイスエール、ブラウンエール、チョコレートスダウト、ラガーピルスナー、マルベリーとミントが入った限定クラフトビールをいただきました。

どれも個性的ですが、個人的には飲みやすく、
お土産として、飲み比べセットで飲めなかったビールを買いました。

フードメニューもとても美味しく、いい時間を過ごすことができました。


多幸湾 〜白い砂浜、豊かな湧水〜

フェリーで到着した港と反対側にある多幸湾は、白い砂浜が広がっています。
天候によっては、こちら側からフェリーが出る場合があります。

大きく切り立った天上山(標高572m)から崩れた白い崖沿いに砂浜が広がり、オーシャンブルーの多幸湾に流れ込んでいます。

真っ白な砂浜
海に向かって走り出してしまいたくなるような、美しい青。
反対側にも海水浴場が広がっています。

多幸湧水と呼ばれる、東京の名湧水に選ばれた、湧水地があり、そちらにも訪れました。
離島の湧水だからぬるいんじゃないの?と思われるかもしれませんが、そんなことはなくて、びっくりするぐらい冷たかったです。
給水したのですが、暑さで熱った体が一気に冷えていきました。


ダークスカイ、満天の星

夜。いよいよ星空観察に向かいます。
居住エリアから近く、光が遮られるいい場所だということをゲストハウスの方から伺い、よたね広場で観察することにしました。

天候に恵まれたこともあり、星空は本当に素晴らしく、どのくらい綺麗に見えるかというと、天の川が目視で見えるほどでした。
以前、長野の山奥で天体観測をしたこともあるのですが、その時と同等ぐらいたくさんの星を拝むことができました。
8月から9月にかけて、夜の天候に恵まれず、なかなか綺麗に観える日がなかったようだったので、本当にラッキーだったみたいです。

ちゃんとしたカメラを持っていけばよかったなと後悔…

実際に行ってみて、星を観に行く価値があると思えましたので、天候を確認しつつ、ぜひ訪れてみて欲しいです。

ここまでの様子は、現地から生配信した様子を今回のPodcastでお届けしています。


時間を忘れて過ごす、離島での2日間

2日目は、アラームをかけずに起床しました。
お昼にスーパーでお寿司を買って食べた後、せっかくなので、歩いて錆崎温泉(神津島温泉保養センター)へ向かいました。

昨日よりも雲は多いですが、引き続き快晴でした。
港から、2キロほど、海岸線に沿った一本道を歩いていきました。

複雑に捻れた岩石。溶岩の頃、ねり飴のように動いていたのかな?

しばらく歩くと、目的地が対岸に見えてきました。

目の前の建物が錆崎温泉です。

一旦右に折れて、砂浜が見えてきます。

こちらは、沢尻海岸で、プライベートビーチのようでした。
以前は、キャンプ場や、ホテルがあったようですが、現在は閉鎖されています。

帰りに通った際には、海水浴を楽しいでいる方々がいました。

トンネルを潜ると、温泉はすぐそこです。


錆崎温泉(れすとらん錆崎)

温泉は営業時間前ということで、レストランに立ち寄りました。

お店の方と少しおしゃべりしつつ、冷たい飲み物と、漬け丼をいただきました。

こちらの漬け丼はどちらかというと魚の身が柔らかめで、個人的には好きな漬け丼でした。
美味しいので、訪れた方はぜひ食べてみてください。

その後、温泉がオープンしたので入りました。結構高温だったので、長湯はできませんでしたが、汗を流してさっぱりできました。
露天風呂は、水着着用が必要です。
温泉に入った後は、冷たいものを飲みながら、しばらくゆっくり過ごしました。

温泉から帰る前に、もう少し、道の先まで歩いてみました。

もう少し先にいくと、赤崎遊歩道という、飛び込みなども可能な、マリンレジャーの名所があります。


果ての離島での出会い

晩御飯から戻ってくる途中、夜の島を散歩しました。

暮れていく島からしか得られない、絶景の成分が身に沁みました。

今回、ゲストハウスに宿泊したのですが、たまたま相部屋になった方とお話しする機会があり、1時間ほどお喋りしました。

相部屋の方は、大学生で、生物系の研究のために、来島したとのことでした。研究されていることの話や、将来のこと、全然違う分野である自分の話をしたりと、旅ならではの一期一会を楽しむことができました。
これぞ、ゲストハウスの醍醐味だなぁ、としみじみ感じることができました。


最終日:果ての離島より

今日も同じ場所から撮影しましたが、3日間とも海や空の雰囲気が違いました。
離島のいろんな表情が見られました。

最終日の昼食は、金目鯛のフライサンド。
これも、普段だったらなかなか食べれない一品ですが、金目鯛のしっかりとした旨みと、フライのジャンク感を、からしの辛味がまとめあげています。

この日は、強風のため、フェリーの入港ターミナルが島の反対側の多幸湾になるとのことで、バスで移動しました。
フェリーが来るまでは、何をするというわけでもなく、ただぼーっとしていたので、何もせず、時間が余る、という感覚を久しぶりに味わいました。

フェリーは定刻通り、出港し、神津島での3日間が終了しました。


今回の旅で感じたこと

今回の旅で、改めて感じたのは、日々の生活を、五感で記憶を刻みながら、過ごすことを忘れていたな、ということです。

本当に最近の生活は、日々をこなすだけになっていたように思えます。
目の前の仕事、趣味、イベント。
時間の使い道が無限にあること、何かをしても、時間の使い道が減らないこと。
そんな状況が、ありとあらゆる出来事を、こなしていく、またが消化するタスク、としてみなしていたように思いました。

平日は仕事をこなすことで過ぎ去り、休日は、自分がイベントを体験することよりも、写真や動画を撮ったり、SNSで共有したりすることを重視し、五感を使って自分の記憶に刻むことを蔑ろにしていました。
そうして過ごした時間は、自分自身の体験としてではなく、場面場面の絵として記憶に残るだけになってしまいます

そういう意味では、離島のブルワリーみたいな、何か一つに向き合って、丁寧に過ごす時間、というのは、この2-3年を生きた現代人が、欠けている視点の一つなのかなとも思いました。

選択肢を絞って、目の前のことに向き合い、自分自身の五感を使って刻む時間を作る、ということは、時間をこなさないために、改めて重要だな、と感じました。

例えば、

手ぶらで出かけた浜辺で見上げる星空の、複雑で無限な美しさ、とか。

食事処が少ないからこそ意識する、今本当に食べたいもの、とか。

目の前の焼き魚料理に向き合う時の、魚の部位の違いやうまさ、とか。

視界が海と崖の一本道だからこそ意識する、複雑な世界の環境音とか。

青い海辺をぼーっと眺めながら食べる、ガリガリ君の美味しさとか。


情報と選択肢に溢れた、忙しい日々で生きていると、五感をいかに鈍らせているかに改めて気づきました

時間の進みが早いと感じる人は、今過ごす時間を、意識して記憶するようにしてみるのもいいかもしれません。


未来を生きるみなさんに話したいこと


きっと、どんどん人間の仕事を機械やAIに任せて、自動化や効率化が進むけど、仕事もタスクも減らないし、時間の使い道は増える一方だと思います。
たまには、毎日忙しく過ぎていくだけの時間の使い方を意識して、今を過ごしてみるのも重要かもしれません。

どうか、やりたいこと、やるべきこと、できることが限りなく実現できる未来であっても、自分が向き合う時間に、自分の五感をきちんと使っていて欲しいな、と思います。

敬具


今回のPodcastでは、離島の旅行記だけでなく、次回以降のコラボ情報についてもお話ししてますので、よければお聴きください!


おまけ:伊豆大島に立ち寄った話

ここからは、Podcast では話していない、おまけのお話です。
帰路の関係で、一日、伊豆大島に立ち寄りました。

神津島からのフェリーで、伊豆大島の岡田港に到着しました。

新めの、立派なフェリーターミナルで、2階にはビジターセンターと売店、3階には、レストランがあります。
津波の避難もできるよう、屋上デッキなども用意されています。

この日のホテルは、元町港そばにあるので、元町港へバスで移動しました。

中にはパン屋があり、時間帯によっては焼きたてパンの香ばしい、甘美な香りが広がっています。

外に出ると、伊豆半島方面と、伊豆諸島方面が一望できるようになっています。

この日はうっすらでしたが、日によっては下田や富士山なども綺麗に望むことができるようです。

もう少し視線を左の方向に向けると、利島や新島も望むこともできます。
手前の雫のような形の島が利島、その左奥が新島です。
これらの島もいつか訪れてみたいです。

また、伊豆大島では、カフェ巡りをしてきました。
どのカフェも素敵でした。
こちらは、いつも通りカフェ紹介記事として、別で書いています。

伊豆諸島では、「しまぽ」というお得にホテル滞在やお買い物ができるキャンペーンも開催されていますので、気になった方はぜひ、確認してみてください。結構クーポンの額が大きいです。
昨年、式根島や八丈島を訪れた際にも利用しました。


まとめ

最後まで、お読みいただき、ありがとうございました。

神津島は本当に素敵な島で、海と空、豊かな海産物、忙しい日々を忘れるにはもってこいの島です。
ぜひ気になった方は行ってみてください!

また、日々の忙しさで忘れていた、五感で今を記憶に刻むことも思い出させてくれました
みなさんもお忙しい毎日かと思いますが、今過ごしている一瞬一瞬を溢れ落とさないよう、たまには五感を使って、感じ取ってみてください


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