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食べることは生きること

人間だれしも共通である【食事】について。
海外生活なら尚更、食文化、生活のリズム、価値観の相違からよくカルチャーショックをうけがちなテーマだ。

今回はホームスクーリングで料理クラスを担当し食育改善推進委員である、私の目線から2つのことをお話しする。
①食事と味覚
②改善の必要があると感じた出来事


①食事と味覚

🔴子どもの方が大人よりも味覚に敏感である

【味を感じる味蕾(みらい)センサー】
子ども時代に発達し、30代〜40代頃には子ども時代の約3分の1まで減る。
味覚の土台は、3歳頃までにできる。
味覚の発達は、3か月頃から10歳頃に発達する。

食習慣は10歳ごろまでに、どこの国に住み、どんな味付けの、どんな食材を食べていたかが大きく影響する。

とけいじ千絵著『0 ~5歳 子どもの味覚の育て方』(日東書院)一部改変


🔴食べる意欲はどこから来る?

食べる意欲は「体験」からくる。
/食事のとき、お腹が空いている?
/美味しさの発見をしている?
/食事の時間は楽しい?
/一緒に食事を作っている?
/食べ物の話をしている?


🔴食事の定義 「体に取り入れる」

①なにを/食材、栄養素、農薬、添加物、地産地消
②どのように/調理、買いすぎ、食べ過ぎ、作りすぎ、食べ残し
③どう/咀嚼、時間、早食い、気持ち、環境、個食


②改善の必要があると感じた出来事

朝一の冷たい飲み物、食べ物

朝から冷たいヨーグルトと冷たい飲み物がデフォルト。
内臓は1度下がることに代謝が悪くなる。成長期の子供も同じだ。
特に女性の体は胃腸が冷えることによって子宮も冷える。これは体のダメージとして蓄積され何年後かに影響が出てくる。

急いで食べる

寝起きから20分後に朝食スタート。10分で食事を終わらせて学校に向かう。終わらない場合はタッパーに入れて車で食べる。猛ダッシュで食べる習慣。
早食いの習慣であり、よく噛むこともなく、内臓への負担もかかる。

スナックは好きなだけ食べていい

朝7時半の朝食以降は、子供が好きな時間に好きなだけスナックを食べて良いと言う制度。例えば9時半に 冷凍食品のチーズバーガー。11時半に電子レンジでポップコーン。12時半にトーストを2枚と冷凍フルーツパック。4時半にエナジーバーとドライフルーツとナッツ。19時にレトルトと缶詰の夜ご飯をすべて電子レンジで温め直して食べる。

味見をせずに直接ソースがけ

塩胡椒に限らず、どんなものにでも何かをかけて食べる。
味見をしないので元の味付けを味わうことなく、何種類も揃えられたソースやSeasoning(味付け調味料)などで食べる。

食材は冷凍食材、冷凍食品、缶詰、レトルト

出来立てをその場で食べる美味しさを知らない子供たち。彼らは日頃から、冷凍食材、冷凍食品、缶詰、レトルトを食していた。つまり、電子レンジで温めて食べることが彼らにとっての食事。
揚げたて、出来立てをその場で食べたい!だって美味しいものという経験がないのだ。


まとめ

食事とは「なにを」「どのように」「どう」取り入れるかだ。
あなたは、あなたが食べた物でできている。
子供は何を「見て」「聞いて」「話して」きたかで成長していく。

食材一つとっても、同じ条件で同じ栄養素の成分のものを、どう調理するかで変わる。どんな環境なのか。一人で、怒りながら、寂しさに耐えながら、体に取り入れるのか。他の人と分かち合える喜びを味わいながら、幸せな時間とともに取り入れるのか。栄養素を数値としてみただけでは、測れない営みが食事だ。ただ摂取するだけじゃない。食事って生きるだよ。
食事には、全ての根源があると私は考えている。


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