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25.また地域共生社会って?

昨年、国内の児童が過去10年間で100万人近く減少したとニュースになりました。

小中学校も3000校以上が閉鎖したとのことです。
 
児童生徒数が極端に少ない地域の小規模校では、大勢の子どもが参加する集団活動ができないなどの学習機会の確保が課題になっており、自治体は工夫や発想の転換で豊かな学びを提供することが求められている…と、そのニュースの最後に綴られていました。
 
地域格差というやつです。
 
少子高齢化による人口減少が進む日本で国発信で行っている対策が、地域共生社会の実現に向けた対応です。
 
地域共生社会の実現に向けて、法制上は高齢者を対象としている地域包括ケアシステムを全年齢に拡大、深化させて、全ての住民を対象とする形で、より広い視野を持って地域包括的支援を構築することが目標になっています。
 
地域の誰もが支え合うことを目指す地域共生社会では、地域のあらゆる人が地域福祉の当事者意識を持つことが大切になってきます。
 
どんなに制度やシステムが整っても、地域住民の協働がなければ地域福祉は成り立ちません。

地域住民の福祉意識が育まれていないと、今までのように自己責任論による格差容認や多数派による少数派排除の正当化が進んでしまいます。
 
同じ志の人だけが集まるのではなく、異なる立場の人たちと協働する必要があります。
 
分断されて孤立する現代社会に、改めて人と社会の繋がりを再構築する必要性と、相互理解によって人間性、社会観を共有して新たなものを創出していくことが大切になります。
 
これは大人になってから学ぶようなことではなく、義務教育や高等教育の段階でもっと積極的に地域貢献学習を取り込むことが必要になり、子どもの時から自然と身に付くシステムが大切です。
 
地域の様々な人的資源と物的資源を活用して、地域の活性化を図る意識を住民が皆で持つ必要があります。

国民皆ソーシャルワークです。
 
資格などはどうでも良く、自分が社会の構成員であるという意識が必要になります。
 
視野を広く持ち周囲を見渡して“今はこういう社会情勢だから自分はこうやって動く”など、今後こうなるだろうという予測が立っているのならもっと気合いを入れて今やるべきことに真剣に打ち込むことができるはずです。
 
これが“我が事、丸ごと”に繋がっていきます。
 
地域福祉は地域作りです。
 
地域作りは居場所作りです。
 
まず重要なことは、自分の居場所作りです。

それがもっと良いものを…と考え出すと、おそらく必然的に地域作りに繋がっていきます。
 
“居場所”は、そこにいることで“心理的な安心”を得られる場所です。
その“心理的な安心”は、他者からの受容や承認によって得られると考えられます。
 
個別の課題を解決する為に、様々な集団・組織を活用して健全なコミュニティを作って問題解決をします。
 
居場所作りがソーシャルワークです。
 
共生社会は、異なる人同士の相互承認と共存を前提にしています。

似たもの同士が馴れ合いで過ごすことや、異なる人を排除すること、異なる人に同化を強いることなどがない社会を実現することが、地域共生社会の実現ということになります。
 
社会包摂です。

ソーシャルインクルージョンです。


写真はいつの日か…札幌市豊平区の豊平公園で撮影したものです。

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