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会社をクビになった夫が、再就職手当をもらうまでの話

先日、ハローワークから夫に、再就職手当が支給されました。
前の会社とのトラブルから今に到るまで、かかった期間は約半年。
夫はとてつもなく不運です。そして書類に弱い。
でも私の献身的な支えによって、無事お金を勝ち取ることができました。

せっかくだから前の会社を辞めてから〜失業保険申請〜再就職手当を受給するまでの流れを書いておくことにしました。もしかしたら誰かの役にたつかもしれないしね。

夫が働いていた会社

夫が働いていたのは、フランチャイズのたこ焼き屋。
事業元は主にキャバクラで稼いでいて、おそらく税金対策のためにたこ焼き屋も経営していました。

そのたこ焼屋さんは、繁華街にありました。
直接販売する他にも、キャバクラ店にデリバリーをしていました。

夫は、その店に1年くらい働いておりました。従業員は夫以外全員外国人。みんなバイトでした。社員は店に来ないでバイトだけでお店を回していたそうです。

・基本22時〜朝5時までの深夜営業
・お客が来ない時は座っていてもいい
・マニュアルがほとんどないから基本自由

という、都合がよすぎるバイト先だったので、夫は割と楽しそうに働いていました。

ただ、深夜営業のたこ焼き屋は経営がうまくいかないようで。1日の売り上げ8,000円とか。
「営業するだけ赤字じゃん」と夫は思っていたそうです。そのとおり。

売り上げは悪いけど、バイトはゆるくて楽しい。
夫はゆるゆる働いていました。その時までは・・・。

突然の閉店とクビ通告

ある日いつものように店締めをしようとしていた夫。
そこに珍しく社員さんが現れました。

夫:お疲れ様です。どうかしましたか?

社員:この店なんだけど、今日で締めることになった。今までお疲れ様でした。

夫:ええ〜〜!!!????

突然の閉店&解雇通告。そして、

社員:今日出勤していないバイトの子にも伝えといてくれるかな?

あろうことか、バイトがバイトに解雇通告をする始末。
私だったらブチギレていますが、夫はバイトの子に電話をして伝えたそうです。いい人かよ。

クビになったら解雇予告手当がもらえる

解雇予告手当というものを知っていますか?

労基法第20条では、企業(使用者)が労働者を解雇するには、正当な理由があっても、少なくとも30日以上前から解雇予告をしなければならないと定められています。もし解雇予告を行わずに解雇を行う場合は、解雇までの残日数に応じた金額、つまり解雇予告手当を支給します。

というもの。
そう。夫は当日に解雇されたので、30日分の手当金が会社からもらえるのです。突然収入がなくなるわけですもんね、もらえて当然です。

たまたまその知識があった私はすぐ夫に「手当金を請求しなさい」と言いました。しかし、請求方法も何もわからない夫と私。

労基は基本的に動いてくれない

困った私たちは、労働基準監督署(労基)に駆け込みました。

「会社に突然解雇された。解雇予告手当ももらっていない。どうすればいい?」と聞きました。
ですが・・・

労基は簡単に動いてくれません。
「そちらで請求してもらって、それでも会社が応じなかった場合にまた相談に来てください。」
と、一言。

労基はものすごく腰が重いことがわかりました。

解雇予告手当の請求書をつくった

こうなったら自分たちで請求書を作る他ありません。
夫は書類が苦手なので、私が代わりに作ることに。
解雇予告手当金の金額計算も自分たちでしました。
調べたら出てくると思いますが、計算がけっこう大変。
請求書をつくるのも手間です。

「そもそも会社が手当金をきちんと払ってくれたら・・・」
「そもそも30日前にきちんと閉店することを伝えてくれていたら・・・」

と、請求書をつくっている間、会社に対する怒りがフツフツと沸いていました。

怒りの請求書を送り、後日無事に解雇予告手当金をゲットすることができました。ヤッター!

ハローワークから失業保険をもらった


解雇予告手当金が無事に入った後、ハローワークに行きました。
次の職業を探す間、失業保険をもらうためです。

失業保険とは、正式には雇用保険と呼ばれるもので、会社などで勤務をしている間に給与天引きで保険料を支払う公的保険制度の一つです。勤務先を何らかの事情で退職しなければならなくなったとき、次の仕事が見つかるまでの間、国から失業手当が給付されるというしくみの保険です。

夫は雇用保険に入っていたので、失業保険をもらうことができました。(雇用保険に関しても前の会社とトラブルがあったようですが今回は割愛します。)

失業保険は

・自己都合(転職などを理由にした自発的な辞職)
・会社都合(解雇、倒産など)
・その他(定年退職など)

の、3つのパターンに分けられて、受給額や期間がさまざま。
多くの人は自己都合で退職します。

自己都合の場合は、受給するまでに3ヶ月間の待機期間があります。
この3ヶ月は、実質給料0円なので貯金がない人は大変です。
私も前の職場を辞めた時は、3ヶ月待てずに転職しました。

ですが、会社都合の夫は、3ヶ月の待機がなく、すぐに給付金をもらうことができます。この時ばかりは
「どうせいつか辞めることを考えれば、解雇になってラッキー」と思いました。

失業保険をもらうには、

・説明会に参加
・月に1回ハローワークに申請に行く
・月に2回転職活動をしたことを証明する

ことが必須になるので結構大変なんですけどね。でもすべてはお金をきちんともらうための工程なのです。

再就職するなら早めが良い

再就職手当を知っていますか?

再就職手当とは、ハローワークで失業保険の手続きをした後、早期に就職が決まった際支払われる手当です。就職予定日の前日に、残りの給付日数が3分の1以上あれば支給されます。

もちろん給付金を全額もらってゆっくり転職活動するのもいいですが、どうせ再就職するなら手当金をもらいたいですよね。
夫は最初から手当金をもらうことを念頭において就職活動をはじめました。
給付期間は90日なので、30日以上あれば支給されます。

といっても、受けたのは一社だけなんですけどね。

夫、地域おこし協力隊に合格する

夫はとある地方の地域おこし協力隊に合格しました。

地域おこし協力隊とは、人口減少や高齢化等の進行が著しい地方において、地域外の人材を積極的に受け入れ、地域協力活動を行ってもらい、その定住・定着を図ることで、意欲ある都市住民のニーズに応えながら、地域力の維持・強化を図っていくことを目的とした制度である。

要は「地方で3年間お給料をもらいながら働ける」制度です。
最近では受け入れる自治体も増えているなど知名度も上がっている職業ですが、ここで一つ問題発生。

地域おこしは雇用関係がない・・・!?

そもそも再就職手当は、失業保険受注者が「安定した職業についた場合」に支給される手当です。
例えば正社員で働くのであれば、雇用関係が一目でわかるのですんなりと手当金をもらえるわけです。

ですが、この「地域おこし協力隊」というのは、厄介なもので。
社会保険に入ることができない、つまり役所との雇用関係がないのです。
(※地方によっては雇用関係がある自治体もあります)

なので、「安定した職業についたこと」を自力で証明しなければいけません。これが結構大変でした・・・。

再就職手当をもらうためにやったこと

ハローワークの人にどうすれば再就職手当がもらえるのか聞いたところ、

・ 個人事業主として開業届を出す
・役所から委任契約書をもらう
・任期がはっきりわかる書類を役所の人に書いてもらう

以上の書類と、再就職手当申告書を合わせてハローワークに郵送すれば良いとのこと。
書類が苦手な夫は、説明をきいても「???」状態でした。
開業届けもわたしが代わりに提出しましたよ・・・。
わたしが書類に強くてよかったな、夫よ。

無事に手当を手に入れた!

こうして、いろんな困難を乗り越え再就職手当までこぎつけました。
いや、大変だった・・・(おもに書類の準備が)

半年間、解雇予告手当、失業保険、再就職手当3つの手当金を申請してわかったこと。

・申請は時間も手間もかかりめんどくさい。
・でも、きちんと申請したらお金はもらえる!
・もらえるお金はもらっとけ(半年くらいは生きていけるから)

あとは手当金の知識を入れておくことも大事だなと思いました。
書類が苦手な人は家族に頼るのをおすすめします。

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