見出し画像

【本紹介】最近出会った美しい本たち➁

先週に引き続き、私がこの約1年間に出会った「美しい本」たちをご紹介いたします。先週の記事を未読の方は、以下よりぜひご覧ください。



4.毎日をもっとゆっくりと ベニシア・スタンリー・スミス

冒頭には、京都の森や山の写真も。
心の洗われるような美しい自然と共に生きてきたからこそ、美しい言葉を紡げるのだなと思いました。

ベニシアさんが逝去されたことを知ってから購入した本です。

ベニシアさんの映画を観て、人生も季節のようだと学んだ私は、彼女の聡明な生き方に憧れを抱くようになりました。だから、彼女の言葉がぎゅっと詰まったこの本は、私にはまるで聖書のように感じられました。

「できるだけシンプルに、そして正直に」書くように努めたというベニシアさんの紡ぎ出す言葉はどれも美しく、本の中で引用される言葉もまた、書き留めておきたくなるようなものばかりでした。

「ひと粒の砂の中にも 世界があり
一輪の野の花にも 天国がある
きみの手のひらには無限があり
ひとときのうちに永遠がある」

「毎日をもっとゆっくりと」ベニシア・スタンリー・スミス、株式会社 世界文化社 29頁
(ウィリアム・ブレイクの詩の一節)

こんな心持ちで毎日を生きることができたら、どんなに豊かな人生になるでしょう。

私は、まだ人生ここからだなと思うのですが、こんな風に生きてみたい、と思わせてくれる言葉が連ねられた美しい本です。



5.ちいさなブランドをつくる じぶんジカン代表 松岡美希

読み物とは異なる、「ブランドづくり」の教科書のようなこの本。読み手を思いやって書かれた言葉たちは、読み物でなくても美しいと思いました。

この本に出会ったきっかけは、じぶんジカンさんのnoteで、この記事をお見かけしたこと。

どうしてこのタイトルに惹かれたのか、今となっては少し遠い記憶なのですが、「自分のnoteを、必要としている人にきちんと届けるには、どうしたらいいだろう?」と考えていたからだと思います。

ただ、私は、はっきりとした「売りたい」ものが無い状態。私が届けられるのは、今のところ言葉だけですが、有料記事の販売には踏み切っていないので、私のnoteを”ブランド”というのは少し違うかもしれません。

でも、いつか「読みたい」と思われる文章を、「読んでよかった」と思われる文章を書いて、誰かの日常を彩りたい。この本から何か学べることがあるかもしれない。そう思って購入を決めました。

さて、早速私の手元に届いた本……には、1枚の手書きのカードがはさまっていました。そこには、私の本名が。

それは、そんなに驚くことではないかもしれません。でも、私がペンネームを使っている大きな理由の一つは、本名は書きにくく、読まれにくいから。その昔、年賀状で誰一人私の名字を正しく書いてくれなかった、なんてこともありましたし、今でも、荷物の宛名に違う名前が書かれていることがあります。

でも、じぶんジカンさんは、しっかりと私の名前(名字)を書いてくださったのです。家ではなく、私に届けようとする意志さえ感じてしまいました。

”ブランディング”とか小難しいことは、まだ分からない。
でも、私は、こうやって一人一人に、丁寧に届けていきたい。
私は、そう思いました。

正直にいうと、私は届けたい気持ちは沢山ありますが、まだ定まっていないし、ブランドと呼べるものでもないし……、もしかすると、この本を手に取るには早かったかもしれないとも思います。

でも、じぶんジカンさんの届け方は美しく、私に「ありたい姿」の一つをはっきりと示してくださいました。これからじっくりと”ブランド”を育てていきたい私にも、きっと、この本は寄り添ってくれると思います。

じぶんジカンさん、本当にありがとうございます。(最近の私はまさに白紙状態……。じぶんジカンさんのノートを、そろそろお迎えするかもしれません。)


6.Omamori 未来リナ

サイン会で、リナさんと少しだけお話しさせていただいたのですが、今の私にぴったりのメッセージを贈ってくださったことに感激(サムネイルに載せたので、皆さんもご覧いただけます)。お一人お一人に丁寧に向き合う姿に、改めて尊敬の念を抱きました。

私のInstagramを見てくださっている方は、すでにこの本を目にしたことがあるかもしれません。

先日ご紹介した「Life in Andalucia」と出会うきっかけをくれた方でもある、未来リナさんの本です。彼女の自費出版で制作され、Life in AndaluciaMOMOさんが編集者となって作られた本でもあります。

未来リナさんについては、noteでは触れていない気がするのですが、私自身彼女の発信にとても救われた経験があるので、実はとても恩を感じています。(リナさんのnoteはコチラ)

というのも、私が未来リナさんを知ったのは、学生の頃。ちょうど体調を崩していて、しかもメニエールではなく別の病気だと判明した頃のことでした。

もう自分の病気のことは調べない、病名も忘れようとしていた頃、彼女のYouTubeと出会ったのです。友達にも自分の病気のことを話さなかった私とは反対に、自分の病気のことをオープンに話し、どう乗り越えたか(どう向き合っているか)を話す姿に私は感銘を受けました。

完治しないと言われた病気に対して、「それが自分の望む現実でないなら、信じなくていい」「絶対に治すって決めたの」と語る姿は、まさに私の希望でした。

メニエールで、どんどん自分を追いつめていたあの時、彼女の言葉に出会えていたら!

完治はないと言われたこと、乗り越えられなくて苦しんでいる他の人たちの声を聞いてしまったこと……、病気が治る未来を描けなくなったことが、あの時の私をより追いつめていたように思います。

でも、未来リナさんの考えは、それを180度変えるものでした。

自分が望む未来を描いていい。
信じた未来に向かって、楽しく生きていい。

2024年の2月に出版されたこの本にも、そんな、前向きなメッセージが沢山込められています。

どんな内容なのか気になる、という方はぜひ、彼女のInstagramをご覧になってみてください。Instagramの発信内容全てが網羅されているわけではありませんが、きっと、皆さんが気に入ったメッセージも、この本に収録されているはずです。

まさにお守りとしてもっておきたい言葉たちが、いっぱいに詰まった一冊です。

※【注意】↑公式様からのお知らせによりますと、ショップの営業を3/10(日)にて、一時停止するそうです。詳細や今後のお知らせにつきましては、ショップの公式Instagramより発信するとのことですので、以下よりご確認をお願いいたします。


*******
2週にわたって、素敵な本を紹介させていただきましたが、いかがだったでしょうか。「綴られた言葉、載っている写真、作り手の想い……、それら全てが美しい本」ばかりだったかと思います。

私は本を作った経験はないのですが、本づくりは、それなりに(というか、大いに)エネルギーの要る作業ではないかと思います。

そんな大変な思いを乗り越えて美しい本たちをこの世に送り出してくださった皆様への思いがあふれて、今回は長文になってしまいました。6週にわたって紹介した方がよかったのではないかと、ひっそり後悔もしております。

もし、ここまで読んでくださった方がいらしたら、本当にありがとうございます。皆さんの人生のお供になるような本を紹介できていたら、嬉しく思います。

この記事が参加している募集

買ってよかったもの

わたしの本棚

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?