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完成間近の砂像 地震で崩落 矢本駅前で制作中 保坂さん「また最初から」

 東松島市地域おこし協力隊で、サンドアーティストの保坂俊彦さん(47)がJR矢本駅前で制作していた砂像彫刻の一部が、1日の地震で崩れた。完成間近だった砂像の上部が崩れ落ちたため、6日に予定されていたお披露目は延期されることになった。【本庄雅之】

 石巻地方で最大震度5強を観測したのは1日午前10時27分ごろ。保坂さんは現地で作業中だった。保坂さんによると、過去に茨城県で制作中に震度4の地震があったが、その時は持ちこたえた。「揺れが長かったこともあるし、震度5には耐えられなかった」と残念がる。

砂像 震災前

完成間近だった砂像

 砂像は高さ2.4メートルで「昇鯉(しょうりゅう)」と題し、東松島市の青いこいのぼりから着想を得た女性とこいのぼりをモチーフにした像。崩れ落ちたのは女性の頭部など。保坂さんは2日から全て崩し、最初から作り直すという。「(上部に)砂がなくなってしまったのと、残った部分もひびが入った。また、木枠を組むことから始める」と話した。

砂像 震災後

地震で頭部が崩れ落ちた

 新たな作品は、同じモチーフでデザインは多少変わるかもしれないという。気落ちしていることはうかがわせず、保坂さんは「毎日出来上がっていく様子を見てくれていた人たちががっかりしていると思う」とファンを気遣った。

 基礎の制作に2日ほど、彫像に約10日かかるという。天候にも左右されるため、新たな像の完成日は決まっていないが、順調なら今月中にはお目見えすることになりそうだ。


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