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ひょいっとたべられる、シソ餅

シソ餅は、大福より一回り大きいつきたての餅をシソで挟んだもので、つきたての餅の中には何も入っていません。夏の料理として、福島ではよくたべられているものです。特に夏の暑さが厳しい夏の土用にたべる地域もあれば、夏になるとシソがたくさん収穫できる時期に合わせてもちをついて白餅をシソで挟んで主食として、おやつとして、小腹を満たしてくれる夏の料理としてこの時期になると食べたくなるものです。

私は宮城県出身で仙台育ちなのでこのシソ餅を食べる習慣はありませんでしたが、このシソ餅の存在は大学時代の友人から話を聞いていたので知っていました。

3年前の福島でこのシソ餅の話になり、やいこばぁちゃんちのみよ子さんとシソ餅の話で盛り上がり、食と人が繋がった瞬間でした。また来たときは、シソ餅を作ろうねという約束をして・・・。その約束をしっかりと覚えてくれたみよこさん。3年ぶり3回目の(←甲子園のような響き(*´艸`*))やいこばぁちゃんちにいって、二日目のお昼を作り食べながらその隣部屋の作業台でつきたてのもちの熱さと闘いながら大きなシソで挟んでシソ餅を作りました。

シソ餅の作り方と食べ方とおいしいさをまとめました。

shiso-mochi

夏の土用(7月20日頃から8月6日頃)やお盆の頃に食べる行事食として福島県の南部地域に伝わる夏の料理です。各家庭で作る風習が未だに残っています。赤しそも青シソもどちらでも。

できたては、モチが柔らかく何もつけずに食べるのがスキです。

つきたての餅は、割りばしや手でつかんだ時、箸にも指にも餅がべっとりまとわりつきますが、青シソではさんでいることで手づかみでも箸でつまんでもモチが張り付かず、歯で簡単にかみ切ることができます。


作り方

①餅をつく。熱いうちにボウルに移して水を加える。
あっという間に水がお湯にかわる。

②シソを摘んでくる。
水洗いしたシソをバットにならべる。

③餅をちぎる。調理用の手袋をして、熱いモチを親指と人差し指でぎゅっとちぎる。
大福より一回り大きめの大きさになるようにまた親指と人差し指でモチをちぎる。

④餅が少し冷めたら餅の上に青シソをのせる。

12時頃についた餅は20時頃食べても柔らかく、
シソの香りとモチの食感がクセになるおいしい夏の料理。

つきたてはそのまま、少し時間が経ったら醤油をかけて(写真は醤油をかけていただきました)。砂糖醤油もおいしいです。
一日以上たったら、そのままレンジにかけたり、焼いて柔らかくしていただきます。

しそ

シソの葉には、殺菌作用があるので、ポリフェノールの抗酸化作用とともに食中毒の防止の役割があります。
白餅を中表になるようにシソで挟むとモチにカビがつきにくくなります
シソの表が見えるようにならべて、ちぎった餅をのせてもちの表面にシソの表が張り付くように挟みます。

夏の熱い時期でも、このシソ餅ならぺろっっと食べられる。食欲がない時期でもシソの香りで癒され、食欲がわいてきます。

昔から食べ続けられ今にも伝わる郷土の味。今でも大事に受け継がれている行事食を実際にこの手でつくる体験ができたことがうれしくて楽しくて勉強になりました。

みよこさん、また一緒にシソ餅作りましょうね。
この度はおいしい野菜と楽しい思い出をありがとうございました。



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