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木村伊兵衛展に行ってきました(素人がプロなるための260週の記録)

(第70週)
みなさま GWはいかがお過ごしでしたか?
私は特にどこかに出かけるでもなく、近所でせっせと花の写真を撮っておりました。あと、東京都写真美術館で開催されている「木村伊兵衛展 写真に生きる」を見てきました。
木村伊兵衛のことを写真をちょろっとかじった私が語るのはおこがましいのですが、率直な印象など書き留めておこうと思っています。

木村伊兵衛は1901年東京生まれの写真家で、まだ写真が中判、大型化のカメラで撮られる時代に、小型カメラの登場とともに、今 そこでしか撮れないストリートスナップや報道・ドキュメンタリー写真の先駆者と呼ばれています。とくにライカファンにとっては、日本における絶対的なライカの祖、名手という位置付けだと思います。
写真家にとっては、写真界の芥川賞である「木村伊兵衛賞」は目指すべき頂点であると言えるでしょう。
展示点数は約200展、時系列にプリントが展示されていました。

図録です。

こういうレジェンドの写真展で面白いのは、その人物像を伝えるために、だいたい時系列に展示がしてあることです。その時代時代で作者のみる目線や撮影手法が変わっていく様が面白いと思います。(そういう意味で中平卓馬展は病気で頭がぶっ飛んだ前と後で作風が一辺に変わったのが面白かったです)
初期の作品は沖縄、東京、長野の人々の日常を切り取ったり、文化人のポートレートだったり、”人”にフォーカスした写真が多かったです。
特にポートレートにおける光と影の使い方やボケは、被写体の内面を映し出すような写真でした。
その後、パリにわたってブレッソンらと出会ってから、空気感を切り取ったような写真が多くなったと感じます。

パリの街角

正直、安井仲治展の作品を見た時ほど心が動かされることはなかったのですが、じゃあこんな写真を撮ってもろよと言われても絶対無理でしょう。
なんとなく試行錯誤を繰り返しながら、たとえばブレッソンのような写真を撮ってみる。そんなことを繰り返して作品を撮っていった写真家なのではないかとおもいます。
僕の中にも、ソウル・ライター、スティーブン・ショア、内田ユキオなど、ストリートで撮る時に頭に描く写真家があるのですが、特に後期の作品はそういうようなことをしながら作品をつくっていったような気がしました。(勝手な推測)
そういう意味では、木村伊兵衛、木村伊兵衛賞を目指して写真家が作品づくりに取り組むのは理がかっているなと勝手におもいました。

この春は、中平卓馬、安井仲治、そして木村伊兵衛という戦前、戦後のスナップの巨匠の作品を多く見てとてもインスパイアされました。
これから、気候も良くなるので、どんな気もちいい写真がとれるか楽しみです。

ちなみに今回のお気に入りはパリの風景を切り取ったこの写真集でした。

5/12まで(明日か!)ではありますが皆さんも見に行ってみればいかがでしょうか?
今日はこの辺で。。。。

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