転職市場を考えてみたら、デザイナー採用のほうがさらに難しかった(前編)

前回のエンジニア採用と同じく、もしかしたらそれ以上に採用が難しいと言われている
「デザイナー」採用。私が役員をやっている会社でもデザイナー募集していますが、
応募自体を確保するのも難しいな状況で、同じ状況で悩んでいる人事や経営者も多いのでは?と
思うので、デザイナー採用に関して調べてみました。


先日エンジニア採用の市場規模やそこに対するアクションを書いたのですが、調べている過程でデザイナーも市場にどのくらいいるのだろうと気になったので調べてみました。

エンジニアの転職市場について調べた記事は前編後編をご覧ください!

少しでもデザイナー採用に悩む人事や経営者の方にとってお役に立てれば嬉しいです。


それでは考えてみます!


まずはデザイナーがどのくらいいるのか、を考えていきます。
今回もWebやアプリなどのサービスを提供している企業(以下、Webサービス企業)前提で考えていきたいと思います。


総務省統計局が出している国勢調査(国勢調査は、5年ごとに実施され平成27年9月10日にインターネット、調査票にて調査が行われました。今回のはまだ結果が公表されていないのでここでは平成22年の調査結果を利用します)

によると、

職業(小分類)デザイナーに該当する者の数は、
全国で164,741人!

これを基本にして考えていきます。

特定サービス産業実態調査によると、
※この調査ではデザイン制作会社などの従事人数しかわからないのですが、デザイナーと呼ばれる職種のうち「Webデザイナー」の比率を把握するために利用します。


デザイン業の事業所数は8161事業所、
デザイン業務の事業従事者は31,788人とのことです。

この中でデザイナーのジャンルごとに見ていくと、

・インダストリアル:5.8%
・グラフィック:58.7%
・インテリア:4.1%
・パッケージ:5.5%
・ディスプレイ:1.9%
・テキスタイル、ファッション:3.1%
・マルチメディア:6.8%
・その他:14.0%

といった感じ。

この中だと「マルチメディア」の分類が、
デジタルコンテンツ、Webなどのオンラインプロダクツなどのデザイン業務に従事する者、とのことなので「デザイナー」の中でWeb領域で仕事している人の割合は、6.8%!


さらに31,788名の中で営業や管理系部門で働いている人が19.8%存在するらしいので、
純粋にデザイナーと呼べるのは

31,788人×80.2%=25,493人


その6.8%がWebデザインに関わっているとして、

25,493人×6.8%=1,733人

「1,733人」がデザイン制作会社等でWebデザイン業務に従事している人=Webデザイナーとなりそうです。


次に
事業会社(Webサービス企業)にいるWebデザイナーの人数を考えます、
全国にいるデザイナーの人数の中で、Webデザインに従事する比率が制作会社の人と同じ、と考えると

164,741人×6.8%=11,202人!

ここから上記のデザイン制作会社等でWebデザイン業務に従事している人をひくと

11,202人-1,733人=9,469人


Webサービス企業で働くWebデザイナーさんの総数は「9,469人」となります。少ない...


Webサービス企業で働くエンジニアが「80,956人」なので
エンジニア9人に対してデザイナー1人...
そんなものな感じはする。
10人の開発チームでデザイナーが1人ってことですもんね...実感値としてはあっていそうです。


ということで、
Webサービス企業で働くWebデザイナーさんの総数は、9,469人!


転職市場に出てくるのはどのくらいか

これは前回と同じく「雇用動向調査の概要」によると

・情報通信業の入職(新しい仕事を始める率)率:11.4%
・情報通信業の離職(既存の仕事を辞める率)率:9.4%

なので、
9,469人×11.4%=1,079人

毎年1,079人のデザイナーが新しい職場に移る、と。


転職活動をしても良い転職先が決まらず、転職できない人もいますが、
今の売り手市場を考えるとデザイナーさんだったら90%は転職できそう(結局転職しない人を含めても)

10人中9人は転職が決まるとして、

1,079人÷90%=1,199人!

1年間で転職活動をするデザイナーさんは1,199人!

現在、制作会社にいて転職活動をしている人も同じ確率だとして、
制作会社在籍のWebデザイナーで転職市場に出てくる人は219人!

219人のうち、
制作会社から事業会社(Webサービス企業)に転職希望している人が約50%くらいとしても「110人」


上記の人数と合わせると
1,199人+110人=1,309人


ということで、
Webサービス企業が採用ターゲットになるデザイナー数は年間で1,309人!
もちろん繁閑はありますが、ならすと109人/月!
転職活動はだいたい3ヶ月くらい平均で行うとしてもアプローチ可能なのが327人です。

採用活動でターゲットになりえる人数はおおよそ「327人」(とっても少ない...)


では327人に対して、求人数はどのくらいあるのか


前回同様、まずは、Wantedly!
ということでWantedlyの求人数を調べてみました。


職種フィルタで「UI/UXデザイナー」を選択、
採用形態で「中途採用&社会人バイト・契約・委託」を選択すると・・・726件!

Greenだと882件!
Find Jobだと128件、、リクナビNEXTやPooleなども調べましたが、Greenが一番多いですね。


WantedlyやGreenは同じ職種募集でも1社が複数の求人を公開するし、
どちらにも掲載している企業も多そうなので、重複などを考えても約600社くらいは掲載していそう。


約600社の企業がだいたい1社あたり何名位採用したいのかによりますが、デザイナー募集は各社1人といったんおきます。
とするとWantedlyやGreenに掲載している企業だけでも600人分の採用枠が存在しています。


327人しかいないのに、すでに600人分の枠ある...


次に、こちらも前回同様、リクルートエージェントで募集件数を調べてみます。
複数ある職種で「Webデザイナー(コーダー、フロントエンドエンジニア含む)」を検索すると
・公開求人数:345件
・非公開求人数:1,859件

合計で2,204件の募集が出てきます。


非公開求人の中には募集がアクティブでないもの(今すぐ応募なくてもよいや一応出している、など)や制作会社の案件などを除いたり、WantedlyやGreenとの重複している求人を除くと
感覚値ですがアクティブかつWebサービス企業の案件は25%くらいと想定。
※アクティブ=求職者に紹介されている案件
※ここの数字は感覚値なので、人材紹介をやっているみなさま、実際のところを教えてください。


ということでWebサービス企業の求人数は
2,204×25%=551件!

同じく1求人につき採用したい人数を1人として、551人分の採用枠が存在しています。


ざっくりWantedlyやGreenなどの求人とリクルートエージェントの求人だけでも
600枠+551枠=1,551枠


327名を1,551枠で争っていることになります。

採用倍率で4.74倍!
エンジニアよりこっちの方がやばかった。。


しかもこの中で、デザインできてフロントエンドも強くて...みたいな条件になると、、、
想像しただけで泣きそうな倍率になりますね。。。


加えて、
エンジニア採用に比べて、求人サイトやエージェントに登録して転職、というような人が少なそうなので採用するのにさらに知恵を絞らないとダメでしょうね。。。
次回、また自分なりにデザイナー採用方法について考えてみます!


みなさま、ぜひ「スキ」お願いします!笑

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ぐんぐん採用ができるようになるnote

採用手法や働き方の多様化など人事に求められる能力やスキルは高くなっています。取り巻く環境が劇的に変化している採用や人事のしごとについて考えていきます。

コメント3件

まさに、そのターゲットを絞り込んで、コーディングを必須に、マークアップから、ディレクション経験まで要件に含めて募集してました。即戦力を最優先にするという部門責任者に振り回される人材業者の関係性。つまりは、責任者より上回るスペックを探してるに近い。そんなダイヤモンドが、数ヶ月で見つかるはずもない実話でした。
ホントにハイスペックな方になるとさらに難しいというか本当に運次第みたいになってしまいますよね。。。業務の切り分けや採用要件を考えないといけないな、と私も思いました
私はデザインとコーディングをしていますが、紙媒体(エディトリアル系多し)のディレクションとデザインもやってますと言うと、「いや、うちがほしいのは純粋なweb専業で、なおかつできれば32、3歳までの人で」と、関西ではこれでザクッと切り捨てられてます。それでいて、「いい人がいない」という経営者が大半なので、年齢が35以上の転職自体ができずにいる者もその人数に入っているので、さらに人材がないと思われます…。
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