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約束を守ることの重要性

”越境者”による”越境思考”、今回は「約束を守ることの重要性」ということについて。
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野村総合研究所自体、中国に仕事をする機会を頂き、5年ほど現地に住んだ。それまでも6, 7年ほどベースは日本に起きつつ出張しながら中国との仕事をしていたが、現地に住んで気づいた日本との、いや日本で暮らしていた頃の自分を取り巻く環境との大きな違いがあった。
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それは、中国人の約束は絶対であること。
彼らに社交辞令はないということ。

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“越境”したことがある人は知っている原理原則。
今日は、約束ごとについて。
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(1) 実はどこにでも日常的に存在する約束
(2) 約束は相手とするものではなく自分の心と身体が頭と取り交わすもの
(3) 約束を守ることは自分を整えること
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(1) 実はどこにでも日常的に存在する約束

約束は、友人・知人と分かれる時や何かのイベントに招待された時、仕事も含めて何かを一緒にやろうと言われた時だけにするものではない。もっと日常的に行われている。
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誰かと食事をしている時に「この○○って美味しいね」と言わた時、どう答えるか。ビジネスパートナーと仕事をしている時にメールやメッセンジャーで「△△をやっていただけますか」と言われた時にどう答えるか。ある人と待ち合わせをしている時に、「少し遅れます」と言われた時にどうするか。これらはもちろん約束事。
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上記は誰かと交わす約束について書いた。ところが、あなた自信が、ある時間に起きようとすること。どこかに行こうとすること。何かをやろうとすること、これらも約束事になる。何かの動作を将来的に行うことを考えた瞬間にそれは自分との約束になるからだ。
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(2) 約束は相手とするものではなく自分とするもの

本来、動物には「やっている状態」と「やっていない状態」があるだけで、「やりたいと考えている状態」は存在しない。動物は心と身体で動いているからだ。「今日の晩ごはんについて考えている動物」はおらず、「今日の晩ごはんを狩っている動物」がいるだけだ。
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それに対して、人間は他の動物よりも脳が圧倒的に発達したが故に「やりたいと考えている状態」、すなわち心と身体は「やっている状態」に入る以前に、頭が「留保する状態」を持つようになった。
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本来であれば心が何かを感じ身体が行動を起こしているはずの状態を”頭が一時的に保留する"こと、これが人類によってつくられた「約束」の概念。
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だから、誰かとする約束であっても、それは究極的に自分自身との約束になる。心と身体はその瞬間に答えを出しているはずのところを、頭によって一時保留状態とするからだ。
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重要なことなので繰り返すが、約束とは自身の中で、心と身体が頭と取り交わすものである、ということを忘れないこと。
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(3) 約束を守ることは自分を整えること

逆に言えば、社交辞令を繰り返すことは、心と身体に対して頭が嘘の約束をすることと同義となる。感情では行きたくないと思っていることや、一緒にやりたくないと思っていてすでに答えが出ていることに対して、頭が反対のことを言わせているからだ。
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動物は、本来心と身体で生きていて、頭では生きていない。心と身体に対して正直ではないことを繰り返すことで頭との距離がどんどん開いていく。約束を破り続けている認知を司る頭は、次第に心と身体が発する信号を無視するようになり、そのまま仮想の世界を認知し続ける状態(妄想、分離、鬱など)となるか、心と身体が壊れる状態(拒食や自殺など)に至る。
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同様に「○○をやりたい」と言ってやらない状態も非常に危険。本当は心と身体はすぐにでも行動に移したいにも関わらず、頭が社会的に負となる認知や仮定を置いて、未来へ先送りにするからだ。
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本当は、二通りの人間しかいない。「やっている人」か「やっていない人」のみ。その中間は動物には存在しない。それは、人間の頭がつくり上げた社会的な粉飾であり、心と身体に対する嘘と言い訳、背任行為であるということを意識してみる。
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不幸そうな動物はいない。
不幸そうにしているのは人間だけだ。
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心と身体との約束を守れば頭と心と身体は一直線に整う。
今この瞬間からでも始められる。
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やりたいと感じたら、その瞬間にやること。
やりたくないと感じたら、取り繕わずにやらないこと。伝えること。
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#越境者 #越境ニュータイプ #越境思考 #越境思考ハック
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