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東洋医学講座 280

〇脾と涎(よだれ)

脾・胃の門は口腔であり、口腔は第一消化器であります。この口腔には、耳下腺、顎下腺、舌下線の大唾液腺と、口唇腺、頬線、臼歯腺、口蓋腺、舌腺の小唾液腺があり、消化液、粘着液(飲食をまとめる)、希釈液(洗浄性)を滲出させています。

涎は子供に多く、幼少期の消化力の旺盛なことも示すもので、いずれにしても腎精体より脾化体に生育しようとする力が旺盛なため、脾力が盛んに働き、唾液も多く、涎として外に流出するのであります。

また、子供は何でも口にするので、とくに希釈液が多く、滲出するものと考えられます。涎の多い子供は、脾・胃の働きが旺盛なものと、絶えず過食して胃に負担をかけているものに見られます。

一応、涎は脾・胃の働きの一象徴とみていいでしょう。大人は一般的に過食の人が多涎であります。

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