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東洋医学講座 285

〇五味の生成

土の中からつくられている甘味は土質の持つ味で、この土性の甘味質が四季作用にあって他の味質をつくっています。

酸味は、春・朝の大気作用に化生された味
苦味は、夏・昼の大気作用に化生された味
辛味は、秋・夕の大気作用に化生された味
塩味は、冬・夜の大気作用に化生された味

▽五味との働きと人体

▼五気と五味

地球の自転公転により、春夏秋冬と二十四時の五気があります。これらが交互に地上に働きかけ、天地交合して人気が生じ、その人気として生じたものがすなわち五味であります。人気とは、人間ばかりではなく、あらゆる動植物も含み、その五味を人間が食べることによって養われています。動植物が互いに拮抗しながら生きているわけであります。

肉体を生ずる本(もと)は、五気と五味の共同によりますが、五味は形をつくっていくのに主体的に働き、五気は主として精神を作っていくのに働きます。

精神である気と体である肉体が陰陽拮抗して、人体は成立しています。したがって、いくら五味をバランスをよく十分摂っても、精神が不十分な場合、肉体は衰弱します。また、精神が確立していても、五味の摂取が不十分だと、やはり健全ではありません。すなわち、いずれか一方が弱まると、もう一方も弱まるわけであります。

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