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-草木染め③- 山の宝石。くさぎ染め。

毎日何かしら作ってるので、真面目にこのページに書きゃいいんですけどね。

…と、いうことで今日は季節の草木染めのお話です。

山の宝石。クサギ染め。今年はクサギの実が豊作だったので久々に染めてみました。

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これが「クサギ」。漢字で書くと「臭木」。シソ科の落葉小高木。葉っぱが臭いから臭木。可哀想な名前ですけど、いいやつなんです(笑

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赤い部分は花じゃなくて「ガク」の部分。花はこっちです。で、ちょうど今頃、ターコイズブルーのとても綺麗な実がなるので、それを集めて草木染めの染料にします。

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クサギは山奥に入らなくてもその辺の道端にたくさんあるので、簡単に集めることができます。ただ、匂いに寄ってくるのか、カメムシもたくさん集まってるので注意して下さいね(笑

さて、染め方はとっても簡単です。湯がいてどぶ漬。以上。(なんか毎回こんな適当に書いてる気がしますね)準備するものは「①クサギの実、②大きな鍋、③大きなザル、④大きなバケツ、⑤漉す用のさらし2枚、⑥染めたい布など」です。

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まず収穫したクサギの実をザルで洗って汚れを落とし、鍋で煮ます。水の量は「クサギの実100gに対して水750ml」くらいが標準かな。別に多くても少なくても大丈夫です。今回は300gほど採ってきたのでざっと2ℓ。

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沸騰してから20分ほど茹でます。その間にバケツの上にザル、その上にさらしを2重に敷いておきましょう。これで漉します。

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バケツに一番搾りを漉して、残った実は鍋に戻して潰します。これにまた1回目の同量の水を加えて二番絞りをとります。

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二番絞りも同じく20分ほどぐつぐつ。

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ちなみに一番搾りだけだとこんな色です。これに同様に漉した二番絞りを加えます。(人によっては三番、四番、と何回も煮出しますが面倒臭いのでうちは二番絞りまでです。残った実は冷凍しとけばまた使えます)

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クサギの実を煮出している間に、模様をつけたい方はこんな感じで所々を糸で縛っておくと、それが色むらになり、模様になりますよ。

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さてさて。あとはバケツに完成した(漉し終わった)クサギの染料を鍋に戻して、染めたい布を着けるだけ。すぐに綺麗な青色に染まります。丁寧にやる方は布(今回は綿のさらし)の前処理(たんぱく質処理)や後処理(媒染)をしますが、クサギは媒染しなくても綺麗に染まります。個人的には媒染すると作った色みたいになるので、自然な色そのままの方が好きなんですよね。

(媒染が面倒臭いだけです。すみません)

鍋に布を入れたら綺麗な色になるので、ここでちょっと感動。そのまま弱火で20分ほど煮込んでやればよりしっかり染まって完璧です。染め終わったら、綺麗な水で余分な染料を落として、陰干しすれば完成です。

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クサギの実はとても素敵な空色に染まります。来年夏の手ぬぐいが出来ました。

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縛って模様をつくった部分はこんな風に染まります。

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せっかくなので、刺し子につかう糸も染めておきました。こちらは元の糸色によって多少は違いますが、これも爽やかでいい色ですね。

クサギはみなさんの身近にも沢山見かけると思いますし、簡単ですので是非チャレンジしてみて下さい。

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でわでわ、また何かつくったらこちらに投稿します。