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「会いたい」と思われる人

フリーランスにとって、発信力って大事だな、と、今さらながらに思う今日この頃。とはいえ、フォロワーの数が多ければいいというわけでもなく。

私の思う「発信力」とは、ただ一方的に発信するだけじゃなくて、届くべき人にキチンと届き、そこから何かしらの発展があるか、ということ。数より質ですよね。

相手に届いた結果、「この人面白そう、会ってみたいな」と思われることはとても大事なことですが、諸刃の刃でもあるのに気づきました。


Sさんとの出会い

知人にキャリアコンサルタントのSさんという方がいます。

最初にSさんを知ったのは、Facebookで、Sさんの書くブログ記事がシェアされてきたことから。それが本当にツボで、それから私はSさんのブログの愛読者になりました。

最初は当然のように東京の人だと思っていたら、意外にも地元の方だということを知ります。私自身は、コンサルを受ける必要性は感じていなかったのだけど、Sさん会いたさに受けてみようかとまで思うように。

示唆に富むSさんのブログを読み進めるうちに、気付けば、すっかりSさんのファンになっていたのです。

その後5年以上経つけれど、今もSさんの書かれることにはいつも大きな気づきをいただきます。Sさんの素晴らしさは、鋭さの中に温かみがあるということ。いつも弱い人や迷える人の味方だということ。厳しいけれどね。

Sさんは、コンサルの参加者にどうして参加したかと聞くと、かなりの確率で「Sさんに会ってみたかったから」と言われるそうで。私もコンサルに参加したら、きっとそう答えるだろうな、と思っていました。


Sさんに会って感じたこと

そうこうするうちに、コンサルではなく、飲み会でSさんに会うことになりました。

話は単純で、友人が数名、Sさんのコンサルの受講者だったのです。世間狭っ!さすが名古屋。名古屋に住んでいると、本当に人類って皆兄弟だな、と感じます。

飲み会でSさんは、職業柄、飲み会などでもついついプチコンサルをしてしまうので、やらないように気を付けているとおっしゃっていました。

お医者さんや弁護士さんなどは、知人から普通に病気や法律上の相談を受けて、プライベートでまで仕事の延長になってしまうといいますが、コンサルも同じなのだそう。

それを聞いて、なるほどなぁ、と、Sさんがそう感じた経緯を想像してしまいました。

Sさんは、ブログで発信して「会いたい」と思われることで、仕事の幅を広げておられると思います。でも「会いたい」と思われることは、良いことばかりではないのです。

もともとSさんは面倒見がよく正義感も強い。相手は世間話程度で話したつもりのことにも、ついつい相談に乗ってしまうのでしょう。

でも、世の中、そんなにお行儀のいい人ばかりではありません

コンサルだけの数時間でピシッと関係を切ってしまえばいいのですが、プライベートな時間を共有することで、遠慮がなくなる人っているんです。

中には「とにかく自分の話を聞いて欲しくて」ドカドカ土足で踏み込んで来る人もいるのではないかと、勝手に推測してしまいます。

自分にも経験があるから。


すぐに好きになる人はすぐに嫌いになるという法則

ありがたいことに、2010年頃書いていた私のブログにも、「ファン」を自称する読者の方がいてくださいました。

イラストや帽子の展示をすると、ビックリするくらい大勢のブログの読者さんが来て下さり、戸惑うほどでした。

中には、私の帽子の展示に毎回来ては、ほぼ全部の帽子を買い占める方なども登場。その方の目標は、「いつか『ひよこ美術館』を作ること」なのだそうで。いや、なんだかもう、申し訳ないとしか言いようがありまへん。

そうして来て下さる方からは、きっと「会いたい」と思われてるんだなって、ありがたく受け止めていました。最初のうちは。

だけどすぐに「ファン」ほど怖いモノはない、ということにも気づきました。

「ファン」にとって、その対象とは、「実際の私」ではなく、「自分の中で作り上げた理想像」なのです。そういう人は、自分が思っていた「理想像」と違うと感じると、手のひらを返したように「嫌い」になってしまうのです。

それまでファンだった分の反動があるため、最初から嫌いだという人よりも、「嫌い」になったときのパワーがすさまじいのが特徴。

ファンを名乗る人の共通点

ブログやnoteを読んで、その人の主催するイベントや展示になどに、わざわざ足を運んでくれる人の中には、元々何かしら悩みがあって、周りの人には話せず「誰かに聞いて欲しい」「解決して欲しい」と思っている人が多いのです。

そういう人たちは、ブログを読むと「この人なら私の気持ちをわかってくれる」と感じるのでしょう。

私の方はといえば、ファンだと言って来て下さるなら、さぞかし褒めてもらえると思っていたら、結局、その人が話すのは自分のことばかり

あれれ?という感じでした。

(もちろん、すべての方がそうだと言うわけではありません)


受け止めきれないパワー

それでも私は、せっかく来てくれたのだからと、持ち前のサービス精神を発揮してしまいます。どうにか相手の意向に応えようと、頑張り過ぎてしまうのです。

けれど、相手の自分への期待感や想いや、自分に向かってくるパワーだけは半端なくて、それを受け止めるだけで展示期間中どっと疲れました。

これ以上のパワーを年中、毎日受けているアイドルの方たちって、ホンマ大変だわ、と思います。

これに関しては、在廊日程を公開しないことで、無事解決しました。


で、ここから先が問題。

毎回展示に足を運んでくれるようになると、ブロガーとファンという関係から、お友達みたいになって行きます。

すると今度は「ぴぴちゃんは、こうじゃなきゃダメ」と助言やお説教が始まるんであります。

どうしてそういうことを言い出すかといえば、書いたものを読んで、その人が私に対して抱くイメージと実際の私の印象が、ちょっと違ったりするからなんだと思います。

それって当たり前のことなんですけど、その方はそれが許せないんです。で、自分で勝手に作り上げた理想像に、私を当てはめようとするのですねー。

それに抵抗すれば、前述のように、一方的に嫌いになって去って行く。

去るだけならいいけど、あることないこと書かれがちなのもネットの怖いところ。

いやはや、「ファン」って無敵だわん。


「会いたい、と思われる人」でいること

それでも「会いたい、と思われる人でいること」のもたらす恩恵は計り知れない、とは思います。

私自身、「ファン」から始まった方の中にも、数名、友人となっていいお付き合いを続けている方も、もちろんいます。

ネット上に発信することで、全く面識のなかった編集さんお会いしたいと言われたことも、お会いしたことで、新しい仕事がスタートしたことも、数回経験しています。

知らない方に会うのは、緊張するし、実際会ってみてガッカリされないか、
ドキドキするけど、会ってみなければ何も始まりません

だからこそ、発信力を高めて、「会いたいと思われる人でいること」は、大切なことなのだと思うのです。

ただ、あんまりいい人だと思われ過ぎないようにするのも、「ファン」を名乗る方との距離をうまく保つコツかもなぁ。最近ではそんな風に思います。

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ウレシイです♡
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陽菜ひよ子 / イラストレーター&漫画家&文筆家

著書『アトピーの夫と暮らしています』(PHP研究所)。イラストのお仕事は、NHK・Eテレ『すイエんサー』、書籍『おいし なつかし なごやのおはなし』(戸田恵子著、ぴあ)など多数。現在2冊目の本の執筆中。ひよことプリンとネコが好き。 http://www.hiyoko.tv/

一億総「社長」「復業」時代の働き方と経営術

アーティストもデザイナーも、科学者もエンジニアも、漫画家も著述家も音楽家も役者もゲーマーもアスリートも、そして子どももシニアも、目指せ「独立自存」。😃✨

コメント2件

ファンの妄想が広がって、ストーカーになったりすることもあるぐらいですから、
おっしゃるとおり、ファンのパワーは凄まじいですね。

たまたま地方アイドルのステージに出くわしたことがあります。
そこには、熱烈なファンが押し寄せていました。

アイドルにとって、支持してくれるファンは大切な反面、
対応は大変だろうなぁと、先生がここでおっしゃっているとおりのことを実感しました。

先生の場合、ファンも多いでしょうから大変だろうとお察しします。
いい距離を保つ。

大切ですね。
Naonardoさま ありがとうございます。アイドルのファンの熱意ってすごいでしょうね。疑似恋愛的な要素が絡むだけに、私が感じたのとは比べ物にならないような「圧」があるんだろうなぁ、と想像します。ここ名古屋でもSKEのファンが並んでるところをよく見かけます。その周だけ温度も違うように感じますよね(笑)
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