誰かに何かを伝えるときに必要な物は何か？

論理的な話し方。

合理的な思考。

話し手のゆるぎない自信。

利き手からの信頼。

大別すると

論理

と

精神

ということになると思う。

私はずっと論理的な
思考や話し方が
他人に何かを伝える上では
重要だと考えていた。

「例えば家を建てるなら早い方が良い。」

という話を誰かに伝えるとする。

論理的に伝えるならこうだ。

・資産にならない賃貸住宅に住み
　家賃を払い続けるのはもったいない。

・住宅ローンを借りるなら早いほうが良い。

・隣人の生活音などを気にしなくてもよくなる。

などなど。

確かにこれらを伝えれば納得する人もいる。

このような話を伝えることが必須だ
と私は思い続けていたのだ。

だが、現実には違うらしい。

よく考えたら人間は合理性以外の理由で
行動することがほとんどではないか。

太るとわかっているのに夜食を食べたり。

身体に悪いのに酒やたばこを摂取する。

幸せを呼ぶ壺を高額で購入し、

一粒で健康になれるとかいうサプリメントを常用する。

なぜなのか。

簡単にいえば「欲」が原因だろう。

人間はどうあがいても自分の
「欲」に勝つことが出来ない。

＊

先ほどの
「家を建てるなら早いほうが良い」
ということを伝えるときに
論理性は置いておいて
「欲」に焦点を置いたとしたら
次のようになる。

・自分の好きなインテリアに囲まれて生活できますよ。

・趣味を楽しむ家を建てませんか。

・ガーデニングが出来る家に住みませんか。

などなど

もちろん前述の合理的な説明も
いくらかは必要だろうが、
結局「欲しい」と思ってもらうには
いかにその人の「欲」を刺激するかが重要だ。

たとえ合理的ではなかったとしても
「欲」に流されて人は最終決定をすることが多い。

そして最も大切なのは「愛」である。

＊

「愛」とかかっこつけた言い方をしたが
結局は「信頼」のことだ。

「あなたのために」

という感情がなければ

論理的だろうが精神的だろうが

どのような伝え方をしても
結局相手には伝わらない。

本物の「愛」や「信頼」でなくても
相手が”愛”や”信頼”と感じるものを
創り出すことが出来れば
伝わってしまうこともあるのだろうけれど。

例えば

詐欺や
悪徳な宗教など

ゆるぎない自信で
相手の欲に付け込んで
他人をだます方法だ。

人って結構単純なもの。

何かにすがって

欲に踊らされて

結局すべてをなくすことだってある。

＊

誰かに何かを伝えるために

相手のことを想うこと

愛を持って接すること。

言葉に出して発すること。

それを忘れ無いようにしたい。

今まで伝えようとすら
しないことが多かったから。

伝えようとしたところで
伝わらないことももちろんあるが
それはそれ。そんなものだ。

所詮他人なのだから
相手の頭の中なんて一つも分からない。

伝わったらラッキー！

と思いながら。

伝えようとすることはやめないで。

そうやって生きていたい。