[詩]ト・ベ・ウィゼ

ぎざぎざになった唇に、原料もよく知らないものを塗り込んで街へゆく。反吐がでるような日々を生き抜くために、コメンテーターがわたしたちに塗り込んだニーズにミートするように。体のどこかが痛んで、わすれて、また別のところが痛くなる。
何も知らなくても、字が読めて足し算と引き算ができれば、それでよくなってしまう。あとはあのコメンテーターが口に入れてくれるのを待つ。けれど原料はよく知らない。
ぎざぎざになった心は、なたで切り刻んで、それからおいで。君のかわりはペッパー君ではないけれど、ペッパー君の代わりを君がする。
遠くへゆこう。目が覚めたらどこか遠くへ。
ぎざぎざになった唇で、そんな夢を口ずさんで、わすれて、また眠りにつく。
幸せだと思う。

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