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日乃爽
2020年1月20日 14:17
みんなの視線がおれに集まっているのがわかる。おれは草をむしり続けていた。「橘~?お前に聞いてんだけど。無視しないで~」豊中は首を伸ばし、おれの方を向いておどけた感じで改めて聞いてきた。「・・・兄貴がいる」おれは草をむしりながら、ぼそっと答えた。「へぇ~!お前も兄貴いるんだ?ひとり?いくつなんだよ兄貴は」豊中はおれの横に場所を移動してさらに質問してくる。めんどくせぇと思いな
2020年1月16日 11:23
あいつと同じ掃除場所になるなんて・・・、と一瞬落ち込んだものの、さっさと終わらせて帰ればいいだけだと気持ちを切り替える。メンバーはおれとあいつと他に男子2人、女子2人だった。場所は中庭。暑い中で外の掃除はさらに気分を憂鬱にさせる。「具体的に何やればいいんだ?中庭の掃除って」みんなで移動する中、豊中が両手を頭の後ろに組んで伸びをしながら言う。「とりあえず掃いときゃいいんじゃないの?」
2020年1月15日 09:49
気がつけばあっという間に毎日は過ぎ、6月。もう梅雨を吹っ飛ばして夏が来たのかと思うぐらい暑い。ワイシャツの下の白Tを日に3回くらい着替えたいほどだ。 同じクラスといえど、関わろうとしなければあいつとは何の接点もない。サッカー部でも特に組まされることもないから穏やかに過ぎている。ただ、やっぱり視界に入るだけでイラつく。なんであいつのことがこんなにイラついてしまうのかわからない。ただただイラつく。