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2020年1月の記事一覧

[小説]ギフト ~豊中~

[小説]ギフト ~豊中~

 みんなの視線がおれに集まっているのがわかる。おれは草をむしり続けていた。

「橘~?お前に聞いてんだけど。無視しないで~」

豊中は首を伸ばし、おれの方を向いておどけた感じで改めて聞いてきた。

「・・・兄貴がいる」

おれは草をむしりながら、ぼそっと答えた。

「へぇ~!お前も兄貴いるんだ?ひとり?いくつなんだよ兄貴は」

豊中はおれの横に場所を移動してさらに質問してくる。めんどくせぇと思いな

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[小説]ギフト~渡辺陽太~

[小説]ギフト~渡辺陽太~

 あいつと同じ掃除場所になるなんて・・・、と一瞬落ち込んだものの、さっさと終わらせて帰ればいいだけだと気持ちを切り替える。メンバーはおれとあいつと他に男子2人、女子2人だった。場所は中庭。暑い中で外の掃除はさらに気分を憂鬱にさせる。

「具体的に何やればいいんだ?中庭の掃除って」

みんなで移動する中、豊中が両手を頭の後ろに組んで伸びをしながら言う。

「とりあえず掃いときゃいいんじゃないの?」

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[小説]ギフト ~続くイライラ~

[小説]ギフト ~続くイライラ~

 気がつけばあっという間に毎日は過ぎ、6月。もう梅雨を吹っ飛ばして夏が来たのかと思うぐらい暑い。ワイシャツの下の白Tを日に3回くらい着替えたいほどだ。
 同じクラスといえど、関わろうとしなければあいつとは何の接点もない。サッカー部でも特に組まされることもないから穏やかに過ぎている。ただ、やっぱり視界に入るだけでイラつく。なんであいつのことがこんなにイラついてしまうのかわからない。ただただイラつく。

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