社会人11年目、リモートパワハラで休職しました
社会人11年目、この度初めて休職した。
転んでもただでは起きたくない性分なので、同じような状況の人がいたら、少しでも気持ちの緊張を緩めたり、背中を押したりできたら…と思い、久しぶりにPCを開いた。
私が休職した理由
私の休職理由は、最近よく耳にするようになった「適応障害」。
1年ほど前の入社初月から「これは転職ミスったかも・・・」と思いながらも、気にしないフリをして仕事に邁進していた。
ところが、同じチームの先輩(以下「ツボネ」)がうつ病で休職したことで業務量は倍増。
なんとか仕事を回していたところに、社長から決定的なパワハラを受けたのだ。
パワハラとは
上記パワハラの定義にあわせて、コロナ以降浸透が進んだ在宅勤務 / リモートワークの中での新たなパワハラの形にも注目したい。
パワハラの種類は下記のように定義されており、従来通りオフィスでどのように行われるかは想像がついても、これがリモートワークになるとどういった行為が該当するかイメージしづらい方もいるかもしれない。
リモート勤務では、①身体的な攻撃は起こりづらい。
③人間関係からの切り離しは、業務上必要なオンライン会議やチャットツールの部屋に意図的に招待されないなど。
⑥個の侵害は、オンライン会議の背景に映る自室についての業務外の執拗なコメントや、無断でとった個人の顔などのスクリーンショットを複数の他人に送ったりなど。
実際に職場におけるパワハラは、被害にあったことのない人が想像するよりも多数発生している。厚生労働省の調査による数字は、実際に相談窓口に連絡があった数であり、泣き寝入りやひたすらに耐えている人がその後ろにいることを鑑みると、実数は調査数字よりも多いだろう。
※参考:厚生労働省による令和2年度の調査
加えて、リモートパワハラはまだ一般的になっていないこともあり、事例が世の中にあまり出てきていないように思う。
私自身も、リモートパワハラにあった際、「これはパワハラといってよいのか?」と自信が持てずいろいろと検索してみたが事例があまりヒットしなかった。
社内の信頼できる方に相談したところ、「それはパワハラにあたると思う」と言われ安堵した。
世の中にまだ事例が多くないリモートパワハラに負けて、あなたの大切な心を壊さないでほしい。
休職という選択肢
心身に何かしらの影響が出ている方は、どうかそれ以上無理をしないでいただきたい。
すぐに退職をしなくても良い。退職の申し出や上司との面談も大きな負担に感じる人は特に。
まずは休職をする、という選択肢もある。
ただし従業員に取得させることが企業側に義務付けられている年次有給休暇と異なり、休職できるか否かは会社の就業規則に定めによるため、休職を選択する前に必ず確認ください。
休むことに経済的な不安がある方も多いと思うが、休職中は健康保険組合に傷病手当金を申請することで、給与の60%程度を受け取れる。
申請は該当月の給与が確定してからになるため、給与日から1ヶ月程遅れて受け取ることになると思っておいた方が良い。
詳しくは、ご自身の加入している健保組合のHPを確認ください。
今が苦しい人へ
今やっている仕事だけが全てではない。
会社は、上司は、あなたを守ってはくれない。
働く場所なら他にもある。働き方は雇用されるだけではない。
それに、心が壊れかけている人が一生懸命踏ん張ってその会社で働くことは、必ずしも美徳ではない。
冒頭に記載したうつ病で休職したツボネは、おそらく私の入社時にはすでに心に不調があった。
それでもまじめさと責任感で何とか踏ん張って仕事を続けていたんだと思う。
でも、その影響で私のオンボードは非常に悪い体験でした。踏まなくても良い鉄を踏まされること多数。
それが今回、私がパワハラ対象になり適応障害で休職することに全く影響を与えていないかというと、どうでしょうか。
そして踏ん張って頑張り続けたツボネ自身も、おそらく最初は適応障害だったところ悪化してうつ病になり、回復までの期間も長期化、完全復活への難易度も上がってしまった。
人手不足で自分の代わりになる人がいないから休めない?
大丈夫。小さな会社の一人担当だったとしても、あなたがいなくなったらどうにかしてその仕事がまわるようにするか、その仕事をしなくて良いように仕組みを変えるのが上司の仕事。
組織である以上、何とかなります。否、そこにいる人が何とかする。
しんどい時には少々キツイ事実ですが、誰かに雇用されている状況において、自分でなければできない仕事はない。
あなたがいなくなれば、また別の誰かがやるだけ。そうやって組織や会社は回っていく。
でも、あなたがその仕事を一生懸命がんばったことも、その仕事で成果を出したことも、悔しい思いも嬉しい思いも、決して無駄ではない。
それはあなた自身の中に積み重なって、あなたの人生を豊かにするための資産になる。
自分の人生を豊かにするために、会社での経験を使う。
考え方の転換には少々時間がいるかもしれませんが、自分が主役の人生、舵取りをするのは自分自身です。
一人でもパワハラに苦しみながらその場に留まり続ける人が減りますように。
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