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【じーじは見た!】後編:世襲議員の是非論考を見てみた⁉️

心はZ世代! 身体は還暦過ぎた昭和人! Z世代応援団のじーじです⁉️

さて、最近になって世襲議員への批判が盛り上がってきています。
岸田首相の息子さんの振る舞いが話題になり、岸田さん自身や安部元首相が世襲であることに話が及び、自民党の議員や閣僚に世襲議員が多いということが問題視され始めています。

今回は世襲議員に関する論考や学術研究を見ています。
本編は後編です。前編から読んでいただけると嬉しいです。

前編で列挙した論考対象の内、民主党政権誕生の2009年前後の実証研究や論考を前編では取り上げましたので、後編は最近の論考です。


✅いまこそ選挙制度を見直すべき

キャノングローバル戦略研究所の山下研究主幹によるプレジデントオンラインへの寄稿文が面白いです。

項目タイトルだけを追っていくとこうなります。

・政治家が小粒になった
・政治家が劣化した原因は選挙制度にある
・中選挙区時代の世襲議員は優秀だった
・中選挙区時代の問題は金権政治と利益誘導
・小選挙区でも利益誘導の問題は残った
・非世襲候補の受け皿が野党にしかないことの問題
・解決策は予備選導入
・選挙制度改革を求めて声を上げていこう

とりわけ、旧岡山2区では、加藤六月と橋本龍太郎によって〝六龍戦争〟と呼ばれる激しい選挙戦が展開された。二人にとって、単に当落を心配するだけでなく、どちらがトップ当選して自民党内の地位を向上させることができるかも、重要だった。旧群馬3区における福田赳夫と中曽根康弘という派閥の領袖間の争いは、上州戦争と呼ばれた。派閥の領袖だった中曽根を君付けで呼んだ山中貞則も、田中角栄の番頭格だった二階堂進と激しく競り合った。
このような競争は、多くの選挙区で展開された。私にとって印象に残るのが酪農が盛んだった旧北海道5区の政治家である。5名の定員だったが、伝統的に社会党が強く、1983年の選挙まで社会党は2~3議席を占めていた。こここでは、北村直人、鈴木宗男、中川昭一、武部勤の自民党議員が、競争した。

記事より引用

✅増殖する世襲議員「政界ネポベイビー」の大問題

ネポベイビーという言葉、ご存知でしたか?
「ネポティズム(縁故主義)ベイビー」を略した造語だそうです。

記事の最後にこんなことが書かれていました。

日本在住のフリージャーナリストのデビット・マッケレーニーさんは「ネポティズムは日本の政治システムに組み込まれている」という記事の中で、「銀の箸を口にくわえて生まれ、青い血が流れている(上流階級である)ことが公職に就くための最善の方法であるとすれば、統治の柱を支える民主主義の価値観はどこか歪んでしまっている」と洞察しています。

「企業経営も政治も『特権階級』が独占するのは仕方ない」という日本人のあきらめは、まるで日本が、戦国・江戸時代と変わらず、「殿様」「庄屋」「地主」「〇〇家」などの権威に盲目的に従う「身分制度」から、いまも脱却できていないという証しなのかもしれません。

増殖する世襲議員「政界ネポベイビー」の大問題より引用

こんな論考を読むと、民主主義を考えるということは、「選挙制度」を考えることなんだなと思いました。

✅豊田真由子さんの考察が鋭い!

「政界の世襲」のリアルと題するコラムを神戸新聞に掲載した豊田真由子さんは、「このハゲー!」の暴言パワハラで政界を去ってしまいましたが、この考察一つとっても優秀な方なのが分かります。

一般人の私は、とにかく地元の人に受け入れてもらわなくてはと、真夏真冬も一年中、早朝から駅に立って演説をする、普段から数万軒の家や商店を訪問して回る、土日はもちろん、平日も国会から急いで地元に戻って、会合をはしごして数百人にお酌をして回る、夏祭りは一日30件、大みそかは神社を50件回り、お祭りでは、すべての出店(地元のお店や、町内会・保護者会の方等がやっています)で食べ物や手作り雑貨を買う、浴衣で盆踊りを踊り、半纏・鯉口シャツ・股引き・地下足袋に着替えてお神輿を担ぐ、冠婚葬祭はもちろん、各種スポーツ大会や町内会の集まりにはどこにでも行く、連日そういった状態でした。

地元の方や団体のご要望は、どんな細かなことも聴いて回りました。集中豪雨のときは、1000件のお宅を回って、土嚢や畳の片づけをお手伝いし、被害状況をうかがい、どうしたら軽減できるかを考えました。駅前ロータリーの再開発の国の予算取り、古くなった小学校のトイレの改修、設置された道路標識をずらす、荒川の土手の草刈り、医療・介護・子育てのご相談…、昔のように、地元に空港や道路を持ってくるような時代ではなくなりましたが、地域全体の利益(特定の個人や企業の利得ではなく)となることで合法的なことは、なんでもやろう、と思っていました。

これは決してパフォーマンスではなく、地元の方と直接関わりを持てること・お役に立てることは、心底うれしかった(最初は全く相手にされなかったのでより一層…)のですが、ただやはり、そうしないと、元々何もない自分は、地元の人に好いてもらえないという不安や、応援してくれている人も離れて行ってしまうという恐怖もあり、常に生存を脅かされる小動物のような心持ちでした。

「政界の世襲」のリアル(5)より引用

豊田さんは、次のような投票行動を取る国民の政治リテラシー向上の重要性を投げかけています。

政治を離れた今だから冷静に考えられる(かつ票を失うことをおそれずに言える)のですが、有権者の国会議員の評価基準が、「どれだけ地元に張り付いて頻繁に顔を出しているか」、「直接身近に触れ合っているか」に偏ってしまっていることは、国と国民にとって、本当に望ましいことなのだろうか?と思うのです。

「政界の世襲」のリアル(5)より引用

本当は望ましいことではないことは、歴然です。既得権益維持にばかり熱心で、30年無成長で給料の上がらない世の中になってしまったのですから、豊田さんの指摘する通りだと思います。

でも、まだまだ捨てたものではありません。

世襲と関係のない首長さんが誕生して、地方自治体から変わっています。地方から変えていくことは十分に可能だと、じーじは信じています。

こんなベストプラクティスがちゃんとあります。👇

きっと将来「令和維新」と呼ばれる政治の劇的変化が2025年を境に起こるだろうと一人楽しみにしています。

頑張れZ世代!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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