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🌸老舗旅館6代目女将になって🌸みっつめの話し🌸

先日のブログの続きです。
女将としての戦いのはじまり、の話し。

昔ながらの手当について、疑問に感じたり、その他、
労務管理に不備がある、ということは、理解できた当時の私。
その手当を変更したり、不適切な内容を変更するために、
まずは何をしたら良いのかしら。。。
「社員にとって、利益のある変更とそうでは無い変更」を
どのように管理や運用していったら良いのかしら。。。

(この頃は、約15~20年前ほどなので、様々な価値観や環境が現在と違うことをご了承くださいませね。現在はしっかり行われています。)

さぁて。どんな風にお話ししたら良いかしら、、、、

まず
その管理や運用において特に苦しんだことは、
給与面についての仕事。
実務でした。

その一つ、「給与管理」です。
月々の給料計算は、経営者が行うものと思っていた私ですが、
当時の旅館は違っていて、
帳場係の若手社員一人の女の子が行なっていました。
彼女が、全社員のタイムカードを残業計算から有給処理から行っていましたし、
当然のことのように「個人情報」は彼女には全て丸見え状態です。
当時は、「守秘義務」などという言葉さえなかった時代ですから、
仕方なかったのかもしれませんが、、、、。
そして、賃金計算終了後も、その社員が手作業で現金を袋に詰めて、
さらには、社員一人一人に手渡しをしていくわけです。
社員は、月末になるとその彼女から手渡しで給料を貰うので、
受けとった瞬間「ありがとうございます」と、
その彼女に「給料の御礼」を言うのでした。
私にとっては、全く不思議な光景でした。
「会社のお金」は、お客様から頂戴した大切なお金。
「給料」は、お客様から頂戴する有り難い「労働対価」であることを理解していない状況なのか、、、と思いました。
又、経営者が給与管理をしていない状況と、
感謝が違う方向へ行っている状況が、
私には納得のできない事でした。
給料管理を経営者が自ら行っていないだけでなく、
日々の社員の労働に目を向けることができていない、
ということにも疑問点がありました。
一人の給料計算担当社員(彼女)の好き嫌いで、
残業代や有給休暇処理などが行われているという状況は、
その彼女に気に入られるようにするという
「見えない力関係」ができあがっていたように見えました。
その辺りにおいても、経営者としての「管理責任」が果たせていない状況があったのでしょう。
私は、入社して程なくしてから、
労働基準監督署に出向きました。
それは、労務管理について、就業規則について、
法的な内容について、などなど、教えていただくために、頭を下げに行きました。
私は、無知な経営者であるけれども、
やる気だけは負けないつもりでしたし、
努力を惜しまず自ら学ぶことで、
「何かを変える力」になると信じておりました。
ハローワークやら労務士事務所やら社会保険事務所やら、
私が出向くことができる場所おには、とにかく行ってみよう、と思い、
あちらこちらへ行った思い出があります。
そうそう。
監督署の署員さんから言われた言葉は、忘れもしません。
「珍しいですね。雇用者が来るなんて。」という言葉。
そうですよね。。。。
苦情を言うために「労働者」が行きますものね。
職員さんは、私に、
「労働者が来ることが多いので女将さんがくるなんて驚きました。」と。
話しをしているうちに、
職員さんは、私の考えや気持ちに気づいてくださり、
親切に色々な書類を見せてくださったり、正しい知識をご指導くださいました。
そして、別れ際には、このようなお言葉を頂戴しました。
「旅館業は大変でしょう。」
「色々な意味でのトラブルも多いから、しっかりと就業規則を整えて、
社員さんと良い関係作りをしておくと良いですよ」
「頑張ってくださいね。応援していますよ」
すごくすごく、励みになるお言葉をいただけて、
嬉しくって、涙が出ちゃいました。
頑張っても救われないような気持ちになっていた私に、
とても暖かい「気持ち」をいただけたこと、
今でもあの光景は忘れることができません。
それでも、まだまだ問題は山積。。。。
戦いはまだまだ始まったばかりで、
本当の苦しみは、まだまだまだまだ、、、これから、、、。

🌸ブログ更新しました🌸
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