カレーの秘密に近づくためにやっていること

カラメルを入れているのに、甘さも苦味もなかなか上手く出ないんだよね

カレー仲間のMくんが発した言葉だ。彼は伝説のカレー屋、GHEEのようなビーフカレーが作ってみたいようで、近頃よく試作しているらしい。

僕は思った。

カラメルとか入れてるのか?そんなやりかた知らなかった..。

冷静に考えると、カラメルの甘みとビターな苦味がカレーに良い影響を及ぼすことは容易に想像ができるが、カラメルを入れるという手法は恥ずかしながら一度も聞いたことがなかった。

カレーを追い求めてると、度々そんな驚きに出くわす事がある。

基本から少しそれたカレーを再現しようとすると高い壁にぶつかる。それは本やネットにレシピがないからだ。一部の本には名店やその店のレシピが公開されていたりするが、大抵の場合は家庭向けにアレンジされている。

確かに、一般の方向けのレシピで「まずは、6時間かけて鶏ガラスープを取りましょう。鶏肉は最低24時間マリネしましょう。スパイスはホールの状態からミルで挽いて使用しましょう」という内容が書いてあったら、ほとんどの人がそのまま本を閉じてしまうだろう。

カレーは他の料理に比べると圧倒的にレシピが隠されているジャンルだ。スパイスの配合を細かく教えてくれるプロはまずいない。普通に考えても、長い年月を経てたどり着いた自分だけの配合を簡単に教えるわけがない。例え、そのお店で働いたとしても教えてもらえないという話も珍しくない。まさに秘伝。ちなみに、水野仁輔さんがインドのバターチキンの名店に取材しに行った時、スパイスの配合だけは教えてくれなかったと言っていた。インドでも同じなんですね(もちろん人によると思いますが)。

そこで冒頭の話に戻るが、カレー仲間との情報交換はカレー作りに欠かせない。カレー好き = オタク気質なので、そんな情報どこで仕入れてきたの?というレベルの情報を提供してくれる。そんな仲間たちとの会話が最高の情報源だ。「あの店は〇〇を入れてるらしいよ」「〇〇シェフが、こうするのが良いって言ってた」など、ほとんどが確かな情報というよりは「〇〇らしい」という噂話や推測レベルだったりするんだけど、それらのヒントのかけらや断片が思ってもみないところで繋がったりするからたまらない。

未知の事を突きとめる過程は最高に興奮する。カレー作りはスリリングだ。美味しんぼの山岡士郎さんが究極のメニューを作る時の感覚に近いのかな。
料理って本当にかっこいい。

僕はプロの料理人ではないので、このチャラい立場を利用して、今後はこれまで作ってきたオリジナリティ溢れるレシピを公開していこうと思う。僕のレシピに興味がある人なんていないかと思うけど、時には誰かを助けたり、与えたりできるかもしれない。それに時代はオープンソースだしね!

これまで作ってきたオリジナルメニューの一例

左上:アサリ出汁を使ったココナッツキーマ 桜えび添え(写真内右上)
右上:生ハム昆布出汁を使ったチキンカレー
左下:バルサミコポークビンダルー
右下:スパイスボロネーゼ 〜スパイスを練り込んだ自家製手打ちパスタ タッコーニ〜、アンチョビキャベツ、スパイスラタトゥイユ

P.S. 海の日にやるイベントでは、バルサミコポークビンダルーを提供します。仕上げにとろっとろになるまで煮詰めた甘~いバルサミコソースを入れているので、正直美味しいと思います🍛

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