見出し画像

コスパ抜群の高級車(矛盾)!トヨタ 新型(80系)ハリアーに乗ってみて!

かなり前に80系のハリアーに試乗させてもらった。ガソリンモデルで一番下のグレードではあるが、ハリアーの良さはひしひしと感じることができたので早速レビューしていきたいと思う。
もはやこのハリアーは新型と言えるのだろうか。疑問なところではあるが、納車数年待ちにもなった理由を探っていこうかと思う。

内装はシンプルかつ高級

このハリアー、出た当初は内装の質感ガーというような意見が散見されていたように思うが、実際に見てみるとそんなことはなく、新車価格が300から400台の車にしてはかなり質感は高いと言える。
ただ、造形は60系と比べてもシンプルになり、メーター類も青や赤から白の落ち着いたものになったので、ハリアーという特別感は確かに少ないかも。エンブレムも鷹じゃなくてトヨタのものだし。
そうは言ってもステアリングは本革だし、当たり個体なのか、ウインカーレバーのタッチも他のトヨタ車よりはいい。全体的に価格を考えるとソフトパッド素材がたくさん使われており、高級車としての要素は十分に持っている。
エアコンは先代のタッチパネルからボタンのものに変わった。ここは個人的にはグッドポイント。ステアリングボタン含め、強いていうならC−HRのような造形へのこだわりが欲しかったが、一台のために新規で部品を起こすというのはやはり現代ではなかなか難しいようだ。
とは言ってもドアの部分は完全に他のトヨタ車では見ない造形だし、馬の鞍をイメージした(らしい)センターコンソールも他のトヨタ車には見られないものだ。
夜にボワっと光るホワイトのスイッチのイルミもいい。

他にもひとつひとつのモノのタッチやドアを開けた時のとっての感触まで他のトヨタ車より一段上な感じで、非常にコスパのいい商品であると感じる。

画像提供:@yankova_exe_daoさん

個人的にトヨタのこのクラスのSUVのシフトレバーは大好き。見た目もゴツくて操作感もガチャガチャした感じはなく洗練されている。全体的に見ただけではわからない高級感があり、個人的にはこの内装は素晴らしいと思う。

画像提供:@si_vi_vo_taさん

走りにもコスパの良さが

今回乗ったハリアーはガソリンモデルのSで、要するに一番下のグレードということになるが、むしろこれでいいのでは?と思える出来だった。それは内装の質感もあるが、走りにもそのコスパの良さは出ている。

エンジンが静か

まずエンジンを始動して一番、エンジンがめちゃくちゃ静かである。エンジン自体はトヨタの汎用2.0Lエンジンで、別に6気筒やその他静かさに定評のあるエンジンを積んでいるわけではない。
もちろんモーターのように静かではなく、アイドリングの音は耳をすませば聞こえるし、アクセルを踏んで加速するときにエンジン音ははいってくるのだが、音の質がいいということである。
お金をかけて作られたエンジンがコロコロと回っている感じで、さすがは高級車のエンジンである。

ただ、若干の唸り感があったり、高回転まで回ると4気筒らしい元気な音になるのでそうなると高級車のエンジンとは言い難い。ハイブリッドならエンジンの回転数も抑えられるし、モーターで走ればメカ系の音はほぼ無音なので、個人的にはハイブリッドを推したい。ただ、ガソリンモデルでも充分良く出来ていると感じる。

加速力は必要十分。つまり高級車らしい余裕の感じ的なのはあまり無いかもしれない。高級車としてハリアーを選ぶなら、ハイブリッドの方が2.5Lだし余裕があるだろう。

ただ、だからと言ってハイブリッドがおすすめかと言われると、またそこは違うような気がしている。それについてはまた後ほど述べようと思う。

画像提供:@letit_roll0613さん

ブレーキタッチもそれなり

ブレーキタッチもそれなりにいい。マツダのように特別いいかと言われると違うが、高級車として人をエスコートするには充分すぎるモノである。

初期からしっかり効くタイプのブレーキではあるのだが、なんでか初見の操作でラフに踏んでしまってもガンっと効く感じは無い。最後にブレーキをぬく時もかなーり自然で、いつ止まったかわからないような止まり方も余裕でできる。ホールドからの解除も充分自然で、ノートやオーラのような滑らかさはないが不満が出ることはそんなにないだろう。

画像提供:@letit_roll0613さん

乗り心地は思ったよりしっかりめか?

高級車というと、みなさんどんな乗り心地を思い浮かべるだろうか。
自分としてはひたすらに柔らかいアシで、上手な人が運転しないと酔うような乗り心地…とまではいかないがアシ自体は柔らかめだろうと思っていた。

ところが予想に反して意外と硬めである。もちろんスポーティーではないし、充分味付けはラクシュリー方向に振っていると感じるのだが、その中でも決してフワフワした感じはなく、しっかり感を感じるようなセッティングとなっている。
高級車を名乗るならもう少し柔らかめのセッティングでも…とは感じるが、先代が売れまくったため、現行型も売れまくっていろんな人が乗るから万人にあうセッティングにしているのだろうか。

ただ、もちろん多少しっかりしている方が100km/h巡航でも安心、安定だし、トヨタ車の最近の乗り味に対する思想(どの速度域やカーブでも運転手、乗員に安定感、安心感をもたらし、乗員を疲れさせることなく目的地まで運ぶ)を考えるとこのあたりがいい塩梅で、むしろよく練られたアシと言えるだろう。

ついでに言うとハンドリングもそこそこしっかりしており、SUVにありがちな、と言っても最近はかなりそう言う車種は減っているが重心の高い感じはあまりない。CX5のような不安定感もないし、何よりこのハリアー、高級車を謳っているだけあってどこからか優雅な雰囲気が漂ってくる。
加速も決して遅くはないが鋭くもないし、ブレーキング時のノーズダイブも、急にガクンっとなるのではなくスマートに、スッとフロントが沈んでいくように感じた。旋回時も安定しており、段差を超えた時もフワっとするような動きもないがゴツゴツとした振動がある訳でもなく、非常に優雅に走っていく。

画像提供:@letit_roll0613さん

まとめ

個人的にはこの車、かなりコスパがいいと感じた。全てが高級車として仕立ててある割に、値段はかなりお手頃。サイズ的にもSUVでアイポイントが高いことを考えるとそこまで扱いづらさはない。
そしてこの車、個人的にはガソリンのSが一番コスパがいいのではと感じた。というか、ガソリン車がいいのではと感じた。
ハイブリッドといえば静かで上質なイメージが先立つが、実際はエンジンがかかっている時と止まっている時の差が激しく、その落差が気になってしまうことがしばしばある。このハリアーのハイブリッドに乗車した経験はないが、ガソリンでも充分エンジンは静かだし、常時エンジンが回っているのでその心配は無い。
このハリアーでEVが出ればそれがベストバイになるだろうが、そのためにはいろいろなテコ入れが必要だろう。

下位グレードで充分な質感、ライトは上位グレードの方がかっこいいが、Sグレードのポジションもこれはこれでかっこいい。
やはり何度もいうようだがパッと見でわかりやすい魅力がある車は売れる。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。スキやフォローお待ちしてます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?