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アートの思考過程

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現代美術活動の中で考えるたこと。
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8月ですね。

8月ですね。

8月ですね。7月の前半は個展だったので、制作はP20号が1点のみでした。ただ先日、久しぶりに歌麿の大首絵をネットで検索したら、良さげな、未知の作品の画像を何点か見つけたので、モチベーションは上がっています。

さて、最近、強く感じることがあります。YouTubeやTikTokなどの動画やショート動画が日常になるにつれ、作品の公開だけではなく、作家本人も、映像に登場して、軽妙なおしゃべりをする必要に

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5月ですね。

5月ですね。

5月ですね。4月の制作はP50号が2点でした。最近は、新たなキャンバスを購入するための資金が不足しているので、作品番号を付ける以前の絵を、潰して制作しています。インスタグラムの投稿は、自転車操業なので、背に腹は代えられません……。

さて、僕と現代美術の出会いは、大学卒業後でした。そして、現代美術家として、一から自分の思想の基礎を作る時に、熱中して読んだのは、山口昌男の著作でした。だから、彼の『中

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コメント

コメント

いま、インスタにアップした画像に、このコメントを英訳して付けたのですが、簡潔で、なかなか良い感じでは。

「写真や映画は、技術的な制約のために、初期にはモノクロームでした。しかし、驚くべきことに、作品のクオリティーにおいては、モノクロームであることも、カラーであることも、関係がありませんでした。むしろ、モノクロームの時代に、傑作はたくさん生まれました。黒澤明の『蜘蛛の巣城』は、カラーになると、その

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7月ですね。

7月ですね。

7月ですね。6月の制作は、P50号が1点、P40号が1点(当時三美人)、F4号が1点でした。F4号の作品は、いつもと逆の光源で描きました。三美人の一人が逆光だったのですが、なかなか上手く描けなかったので、練習も兼ねています。

さて、数日前、個人的に重要な発見をしました。僕は制作の時に、バッハをよく聴いています。バッハと言えば、対位法ですが、その対位法をwikiで調べると、こう記しています。

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読書

読書

こんな本を読んでみました。松井裕美/木俣元一編『古典主義再考Ⅱ 前衛美術と「古典」』(中央公論美術出版/2021)です。と言っても、少しスルーした章もありますが(本のカバーは行方不明で捜索中です)。

この本は、少し前に読んだ、デイビィッド・コンティントン著『現代アート入門』系の人たち?の論考が編まれています。主に両大戦間の前衛と古典の関係を扱っています。

内容は、たいへん示唆に富んでいましたが

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6月ですね。

6月ですね。

6月ですね。5月の制作は、P20号が3点でした。最近の作品の特徴は、髪の毛の透け感と、瞳を描くようになったところです。それによって、作品が良くなったかどうかはわかりませんが。

ところで、作品の良し悪しって、いつ誰が、どのように判断するのが、妥当なのでしょうか。時代が変わって、価値観が変化すると、評価の基準も変わる可能性がありますよね。少なくとも、評価されるための必要条件は、時代が変わっても評価の

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4月ですね。

4月ですね。

4月ですね。3月の制作はP50号が2点でした。黒の禁断症状が出たので、最新作の背景は黒にしました。次の個展は9月になりそうです。そちらに向けて、今後は、作品のサイズを小さくしてゆく予定です。

さて、特に報告することも無いので、今読んでいる本の前書きに、軽い衝撃を受けたので、その内容を書きます。それは、「世界はヨーロッパ化していますよね」というテーマの、歴史の入門書です。新書なのでわかりやすく書か

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3月ですね。

3月ですね。

3月ですね。2月の制作はP50号が3点でした。職場が変わるタイミングで、ぽっかり時間が空いたので、その分多めの仕上がりです。

ちょうど、1ヶ月ぐらい前に、インスタグラムのアカウントを作り直したのですが、新たに450人ほどの方にフォローしていただいております。ありがとうございます。今年中に、3000ぐらいまでには回復するのではないでしょうか。

clubhouseですが、当初心配していたアートワー

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胸熱です。

胸熱です。

最近は、個人が簡単にメディアになれる時代なので、それに伴って、優良なコンテンツ不足が起きているようです。それで、僕のような無名のアーティストにも、たまに声がかかります。

先日、インスタグラム の『one day-one artist』というアカウントが、画像をシェアさせて、と言ってきたので「ええよ」と答えて、シェアしていただきました。

短いテキストが有れば、コメントに付けると言うので、英文のテ

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2月ですね。

2月ですね。

2月になりましたね。1月の制作は、P40号が1点でした。次のP50は、ほぼ出来ているのですが、背景を黒にするかどうか決めかねているので、完成に至らず。黒にしたいけれど、黒じゃない方に需要があるのを、ヒシヒシと感じるんですよね。

さて、僕はインスタグラムに、途中経過を含めた作品画像をアップしています。プロセスも含めて見せることが、今の時代に合っていると思っているからです。

先日、インスタグラムの

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雑感。

雑感。

最近の、マーケターの森岡毅さんの記事で、面白いトピックがあったので、その話を。要約するのが面倒なので、長いですが、引用しますと、

「射撃の先生から受けたアドバイスは、「的よりもっと遠くの『無限の中心』を狙って撃つ」こと。的の向こうの無限に向かって正しく撃つと、結果的に当たるようになるんです。当てるんじゃない、当たるんです。

これは、マーケターの仕事にも通じるものがありますよね。見えやすい機能

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読書『現代アート入門』

読書『現代アート入門』

デイヴィッド・コッティントン著、松井裕美訳『現代アート入門』(名古屋大学出版会/2020)を読みました。

タイトルと装丁を見ると、最近よくある、ビジネスに役立つアート入門的な本に見えますが、著者はキュビスムの研究者です。内容をざっくり言えば、前衛美術とモダンアートの、歴史と定義の変遷です。うっかり本当にアートの入門書だと思って手に取ると、ポカンとなります。あくまでも、分かりやすく書かれた専門書で

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12月も終わりですね。

12月も終わりですね。

12月も終わりですね。今月の制作は、P30号が2点でした。これで、9月の個展の後に描いていた『歌仙恋之部』シリーズの5点は終了です。1枚目だけ、髪の表現が違っていたので直しました。

以下は、いくつか、印象的な最近のトピックです。


2ヶ月ぐらい前に、文化庁の例の芸術関係の支援の要項(第4次)を見ていたら、「広く世間にアピールする動画の製作費」的な経費の例があったので、僕も「なんちゃってTat

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『おちょやん』

『おちょやん』

終わった……、

朝ドラ『おちょやん』の子供時代が。

今のところ💯です。

毎日、15分間、目が離せません。
毎日、泣かされます。

先代の女将さんは、少し酒井光子さん感がありますよね。

写真は、以前買った古本に挟まっていたものです。前の持ち主が気づかず売ったのでしょうか。

昭和23年の新聞の切り抜きと写真です。写真のご本人はその年の11月に亡くなっているので、亡くなる2ヶ月前。

喉の病

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